野添ちかこさんの『旅行ライターになろう!』を読んだ感想|旅を仕事にする具体的な方法がわかる本

旅行ライターになろう!

温泉と宿のライターの野添ちかこさんの著書旅行ライターになろう!』を読みました。

Amazon旅行ライターになろう!

それまで野添ちかこさんのことは存じ上げなかったのですが、尊敬する友人のわださんの以下のツイートを読んで、「これは読みたい!」とその場で注文した次第です。

私自身はかねてより旅ライター・旅ブロガーとして活動しており、ありがたいことに、複数のトラベルメディアで記事を書かせていただいたり、政府観光局や自治体主催のプレストリップ/ファムトリップに招待していただいたりしてきました。

(ちなみに、私はウェブ専門ですが、つい先日は朝日新聞出版の絶景本の執筆協力をするなど、紙媒体のことも少しずつ経験させてもらってます。)

なので、言葉は悪いですが、「趣味の旅行でちょこっとお小遣い稼ぎ」みたいなテイストの本だったら特に必要ないかな…と思ったのですが、上のわださんのツイートを読んで、これは私のための本だ!と購入を決めました。

野添ちかこさんの『旅行ライターになろう!』
表紙のフォントもイラストもかわいい

野添ちかこさんさんは業界紙の記者を経て独立し、「温泉と旅のライター」として紙媒体を中心に活躍されているライターさんです。2013年には『千葉の湯めぐり 温泉ソムリエが選んだ58湯』も出版されています。

>> 野添ちかこさんのプロフィールとお仕事はこちら

過去のお仕事の量がものすごい……(憧れ)

2022年4月発売の『旅行ライターになろう!』の内容をAmazonより引用します。

「仕事でも旅行するのは楽しい?」「旅行ライター一本で食べていける?」といった基本的なことから、「出版社に所属するかフリーか?」「個人事業主か法人化か?」などの駆け出しライターが知りたい部分の実際を自身の経験から語り、「雑誌記事とウェブ記事での書き分け方」「文字単価X円の格安ウェブライターから脱するには」「インターネットでは探せない価値ある記事を書くためには」といった実務で役立つ知識までをカバーする。旅行ライターから始まって、観光・温泉の専門家としての講演やメディア出演、旅行プランの企画・販売など、柔軟に仕事の幅を広げていった著者の経験も紹介する。

Amazonの内容紹介より引用

私自身は2004年からフリーランスとしてブログをやっていて、その後年月を経てだんだんとトラベルメディアでも書くようになってきたので、「出版社に所属するかフリーか?」と迷ったことがありません。

もちろん私なりに努力した部分はありますが、わりと本気で「流れ」と「ご縁」でなんとかなってきてしまったパターンです。

以下はコロナ禍前に書いたものなのでちょっと現在の状況ににそぐわない部分もあるかと思いますが、こんなことを考えて旅の仕事をさせてもらってました。

フラデツ・クラーロヴェーのラベ川沿いを散策 旅好きブロガーは、どうすればプレストリップ(ファムトリップ)に行けるのか?という話

話を戻して、野添ちかこさんの『旅行ライターになろう!』の目次を紹介します。

第1章は「旅行ライターへの道」、第2章は「私はこうして旅行ライターになった」。

詳細な見出しはAmazonに掲載されているので省きますが、「旅行ライターになる方法」「セルフブランディングの重要性」など、すでに旅行記事を書いている人はもちろん、これからなりたいという人にとっても役立つ内容がもりだくさんです。

第3章は「旅行ライターの仕事のリアル」、第4章は「旅行ライターの活躍の場」。

「書く人(書きたい人)」が想定読者だからかもしれませんが、内容はふわふわもキラキラもしていなくて、実直で骨太。文字がぎっしりで、具体的な方法が詰まっています。

すてきな旅先の写真を添えて旅行ライターへの憧れを想起するための本ではありません。旅行ライターをするための心構えや知っておきたいことが満載の実用書です。

第5章は「旅行ライターはここがおもしろい」、第6章は「文章力と運を身につける」、第7章は「時代の変化にどう対応するか」、第8章は「ウィズコロナ時代の旅の仕事」、第9章は「旅を通じて社会ともっとつながる」。

第5章の中に「(旅行ライターは)人に喜んでもらってなんぼの商売」という文章がありますが、これはほんとに私も同感です。SNSのおかげでリアルに「記事を読んで○○へ行きました!」と連絡をもらうこともあり、そのたびにしみじみ嬉しさを実感しています。

本書は240ページの大ボリューム、しかも写真は少なく、ほとんどのページが文章ぎっしりです。先月出版されたばかりなので、いまの自体に即した内容になっています。

先ほども書いたように、パラパラとページを繰って「わー、旅行ライターっていいなあ、楽しそう」と憧れを持つための本ではありません。先達である野添さんが後に続く人たちのために、身を削って持てるすべてを書いてくださった一冊だと感じました。

それは、もちろん本が売れるためもあるでしょうが、旅の魅力を発信することの楽しさややりがいを伝えたい旅行ライターの裾野を広げ業界を盛り上げていきたいという気持ちからかな、と思います。

旅行ライターは一人で活動することが多く、同業者のリアルを知りにくい仕事でもあるので、私は読み終わったときに「こんな本を世の中に出してくれてありがとうございます」の気持ちでいっぱいでした。

そして、図々しくも、ご本人にTwitterにそれを伝えたところ、嬉しいアンサー記事をいただきました。(著者ご本人に感想を伝えられ、しかもこんなふうに「あとがきのあとがき」を書いてもらえるなんて、Twitterすごい!)

長い文章になってしまいましたが、最後に第9章の最後を引用して終わろうと思います。

いい会社に入れば安泰だった時代はとっくに過ぎ去っているから、自分の興味はどこにあるのか、特技はなんなのか、大切な時間を何に使っていくのかを自問自答しながら、世の中の動向を見極め、できることを増やしていくのがこれからの旅行ライターの賢い生き方ではないかと感じている。

『旅行ライターになろう!』p.232より引用

約2年の旅行自粛期間があけ、人々の旅行したい熱が大きなうねりになる予感のある2022年初夏。旅行ライターの仕事をしていきたい!と思っているなら、ぜひこの本を読んでみてください。きっとたくさんの知見を得られるはずです。

Amazon旅行ライターになろう!

楽天ブックス 旅行ライターになろう! [ 野添 ちかこ ]

※著者の野添ちかこさんの許可を得て、本の表紙と目次の写真を撮影・掲載しています。