【ネタバレなし感想】ディズニー ピクサー最新作『リメンバー・ミー』を観て、祖父のことを思う

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ディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』

ディズニー ピクサー最新作『リメンバー・ミー』を映画館で観てきました。

口コミレビューの評価も高く、「泣ける」と評判だったので、期待して観ましたが、その期待以上に素敵な映画! 物語のクライマックスでは涙が頬を伝い、心が温かく湿るのを感じながら、劇場を後にしました。

いっしょに観た中学生の娘たちの心にも響いたようで、子どもにも大人にもおすすめしたい映画です。(特に祖父母との思い出を持っている大人に!)

映画『リメンバー・ミー』ってどんなお話?

https://youtu.be/2Q8h8hJvN4A

ネタばれなしで簡単にストーリーのあらすじを紹介します。

メキシコに住むミゲル(主人公)は音楽好きな少年ですが、靴屋を営む彼の家庭は、わけあって音楽禁止! 音楽家なんてとんでもない、という家族です。

屋根裏でこっそり憧れの歌手のビデオを見て、家族に隠れてギターを弾くミゲルですが、メキシコで先祖がこの世に帰ってくる「死者の日」に、ひょんなことからあの世(死者の世界)へ迷い込んでしまいます。

この世に帰ってくるには、ご先祖(過去に亡くなった家族)から許しをもらわないといけないのですが、ミゲルの先祖は彼に「元の世界に戻るには音楽を諦めること」を約束させられそうになり、それを嫌がったミゲルはほかの方法を探すことに……。

(ネタばれなしで書けるのはこのあたりまで)

映画『リメンバー・ミー』の見どころは?

『リメンバー・ミー』の見どころは、よく練られたストーリー、映像の美しさ、そして音楽(歌)です。

ストーリーは最初は予想通りに進んでいくのですが、途中から展開が読めなくなり、物語が佳境に差し掛かると「え、そう来るの?」とびっくり。良い意味で、ぐいぐいと視聴者を引っ張って、最後まで飽きさせません。

映像の美しさも素晴らしいです。特に、マリーゴールドの花びらの橋を渡った向こうにある、死者の国は、魅力たっぷりに描かれています。

「死者の日」は、日本のお盆のような行事なのですが、そこはメキシコ、カラフルで明るく、賑やか。生きている人間には見えないガイコツ姿のご先祖たちも、どこかユーモラスに描かれています。

そして、邦題になっている『リメンバー・ミー』というタイトルの曲が、作中で何度も登場するのですが、その歌がこの映画のキモ。物語の最後のほうでミゲルが『リメンバー・ミー』を弾き語りするシーンでは、歌詞が心に迫ってきて、涙が止まりませんでした。

『リメンバー・ミー』を観て祖父のことを思った

物語の世界設定として、「人間は死んだら死者の国へ行く、しかし、生きている人間が誰一人その人のことを思い出さなくなったとき、死者は消滅する(二度目の死)」というものがあります。

”人間は肉体的に死ぬときではなく、誰からも忘れたときに本当に死ぬ”というのは、古今東西さまざまな作品で語られることですが、本当にそんな気がします。

個人的なことですが、私の祖父は95歳で、一か月ほど前にインフルエンザと肺炎を併発して入院、今もそのまま入院しています。インフルエンザは治ったものの、肺炎は治らず、悲しいことに、もう食べ物や飲み物を口から摂取することができません。

もうあまり長くはなさそうということで、先週末に娘たちを連れて帰省&お見舞いに行ってきたのですが、そのときに孫(私と妹)やひ孫(私の娘たち)を見て、「皆がな来てくれてうれしい」「早く家に帰ってご飯を食べたい」というので、たまらない気持ちになりました……。

祖父の病室には自宅から持ってきた古いアルバムがあり、その中には祖父の若かりし頃の写真も。数年前に亡くなった祖母といっしょに写っている写真もあり、いっしょにお見舞いに行った妹と祖母の思い出話をしました。

祖父母や父母との別れは、いつか必ずやってきます。

でも、この世での別れを避けることはできなくても、その人のことを忘れないでいて、共通の思い出を持つ家族とときどき思い出して話をすることで、時間を超えて、家族の絆はつながっていくような気がします。

『リメンバー・ミー』は、口コミの評判通りの良い映画で、子どもはもちろん、家族を亡くしたことのある大人に特におすすめです。