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私の娘たちは15歳(高1)と14歳(中3)ともうそれなりに大きいので、昔はよく読んでいた子育ての悩みに関する本や教育論の本を読むこともほとんどなくなりました。
しかし、先日Facebookで同世代の女の子を持つ友人女性が「これ、最高でした!」と書いていた『世界に通用する子どもの育て方』という本が気になり読んでみました。
補足すると、「幼児から小学生くらいの子どもの育て方に関する内容だったら、今さら読んでもなあ……」と心配だったので、その友人に「小さい子どもの子育てだけじゃなく、中高生の子育てにも当てはまる内容かな?」と聞いてみたんです。
友人の返事は、「はい、当てはまります! 私もこの思いで、子供に接するようにしたら、色々話をしてくれるようになりました。子供への対応ってこれでよいのかな?なんていつも考えてしまってたので、その方向性を示してくれる、これでいいんだって思えるようになりました!! オススメです!」というもの。
そんなわけで、安心して購入することができました(まだ新しい本のためか、最寄りの図書館には蔵書がなかったので、Amazonで購入)。
この本は、母子家庭で育ち中卒で大検をとり、朝晩働いて貯金をして、ニューヨーク市立大学に入学、首席で卒業をしたというスゴイ経歴を持つ、医学博士であり臨床心理士の松村亜里(まつむら あり)さんが書いた本です。
書籍の内容Amazonの商品説明より引用します。
本書は気鋭の心理学者による、ニューヨークで話題の「ウエルビーイング」と「ポジティブ心理学」の観点から教えてくれる、最新の子育て論。
著者自身、2児の母であり、自らの子育て経験を踏まえながら、「幸せになる」「世界に通用する」子になるための道を、科学的に検証されている事実をもとに解き明かします。
「何をすると子どもがダメになるのか」ではなく、「どのような関わり方が子どもの幸せにつながるのか」という温かい視点から、子どもも親自身も最短で幸せになる道を提示してくれる。
いま、最新の数々のデータが「学歴や地位は人を幸せにしてくれない」ことを示しています。「成功するから幸せではなく」「幸せな子が成功する」というエビデンスをもとに、これからの時代、幸せな「世界に通用する子ども」になる道がわかるでしょう。
単純な仕事がAIにとって代わられる「AI時代」に活躍できるのは、人とつながれる「幸せな子」。
日本人はともすれば「統制型」で、罰や報酬で子育てしがち。しかし統制的に子育てをすると「いい子でなければならない」と、人に弱みを見せられない子になり、ひいては人とつながれず、幸福感が薄い子に育つ。一方、「支援型」で育った子のほうが、年収も健康も幸福度も高いそう。
この本に書かれている「ポジティブ心理学」の大きな特徴は、著者個人の成功体験や、根拠のない感情論、哲学的・道徳的なな思想などでは、科学的に検証された理論であること。そして、「何をすると子どもがダメになるのか」ではなく、「どのような関わり方が子どもの幸せにつながるのか」という視点があることです。
わが子に幸せに生きてほしいと望まない親はいないでしょう。でも、”幸せ”の定義って難しいですよね。
昔のように「いい大学を出ていい会社に就職し、定年までそこで働く」といった価値観は時代に合わなくなってきていますし、生き方が多様化した現代では、誰かにとって幸せな行き方でも、別の誰かにとってはそうではない、なんてことも。
ぐるぐると袋小路に入ってしまいそうなテーマですが、この本では決して堅苦しくなく、語り掛けるようにわかりやすく「幸せな子どもの育て方」が書かれていました。
スゴイ人の書いた(およそ自分には真似できない)体験談ではなく、むしろ、「え、そんなささいなことでいいの?」「今日から試してみようかな」と思えることがたくさん。
本の目次を紹介します。
- 第1章:世界に通用する子どもとは ~幸せになってほしい? 成功してほしい?~
- 第2章:間違いのない子育てスタイル ~報酬も罰も与えなくていい~
- 第3章:親と子どもの関係をよくする方法 ~崖から突き落とさなくていい~
- 第4章:自分自身との関係をよくする方法 ~自己肯定感を高めようとしなくていい~
- 第5章:「やればできる」と思うように育てる ~ほめなくても失敗してもいい~
- 第6章:主体的に動く子どもに育てる ~しつけは強制しなくても身につく~
- 第7章:多様性を尊重するように育てる ~皆と同じでなくていい、優劣をつけなくていい~
- 第8章:親のあなたが幸せになるために ~一人で完璧にできなくていい~
それぞれの章の中に複数の小見出しがあるのですが、全部書くと長くなってしまうので、章のタイトルだけにしておきますね。
私がこの中で特に印象的だったのは、第2章に書かれていた「罰だけでなく、ご褒美も子どもをダメにしてしまうというエピソード。「テストで〇〇点取ったら〇〇を買ってあげる」的な、エサで釣る方法は、エサがないと頑張らない子になってしまうからよくない・・・と聞いたことがあるかもしれません。
でも、そんな単純なことではなく、「報酬は創造性の高いことには効かない」という、ドキッとする内容が書かれてたので、気になる方はぜひ読んでみてください。
(この話は、文章を書く仕事をしている私にとっても身につまされる内容でした。)
そして、第4章に書かれている「自己肯定感を高めようとしなくていい」という内容にも、いろいろ考えさせられました。私は昔から自己評価が低く、自信を持ちにくい傾向があります。もっというと、(極論ですが)「役に立たない私は価値がない」と思いこみやすいので、もっと自己肯定感を高めたいとずっと感じてきました。
この本にも書かれていますが、子どもの自尊心、自己肯定感を高めたいというのは、多くの親の願いに違いありません。もちろん、私もそう思っています。
しかし、著者によれば、自尊心は時として害になることもある、また、親の批判は子どもの自尊心を気づ付けることがあるそう。第4章では、子どもを批判しないで支援する方法について詳しく書かれています。
まだ一回読んだだけで、この本の内容をしっかり理解できているかというと、まったくそんなことはないのですが、15年以上母親業をやっている私でも目からウロコが何回も落ちました。
子育ての情報がありすぎて何を信じていいかわからない、今やっていることに自信が持てない、優しいママでいたいのにそうなれない、もっと子どもの可能性を引き出す関わり方がしたい、時代が変化していく中で世界のどこにいても活躍できて幸せでいられる子どもに育てたい…(いずれも本の「はじめに」より抜き書き)
そんな人はぜひ一度この本を読んでみてください。幼児~小学生のお子さんがいる方はもちろん、中学生、高校生の子育てでも、今から始められることがたくさん見つかると思います。そして、親としても、ちょっとラクになれるかもしれません。
Amazon:世界に通用する子どもの育て方
楽天ブックス:世界に通用する子どもの育て方 [ 松村 亜里 ]