御岳山 武蔵御嶽神社への参道にある御師集落の宿「嶺雲荘(れいうんそう)」に泊まった感想【PR】

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御岳山 御師集落の旅館 嶺雲荘

ひとつ前の記事、東京都青梅市 御岳山(みたけさん)への行き方と武蔵御嶽神社など御岳山散策の見どころで、御岳山へのアクセスと御岳山の見どころを紹介しましたが、今回は私が御岳山で泊まった御師集落の宿「嶺雲荘(れいうんそう)」を紹介します。

御師集落の宿「嶺雲荘」と宿坊の話

御師集落の宿「嶺雲荘(れいうんそう)」

「嶺雲荘(れいうんそう)」は、御岳山 武蔵御嶽神社へ向かう参道の「御師集落(おししゅうらく)」にある、三百数十年の歴史を持つかつての宿坊で、現在は宿坊としてだけでなく、旅館として利用されているお宿です。

御師集落というのは聞きなれない言葉かもしれませんね。そもそも「御師(おし)」とは特定の寺社に属し、その寺社へおまいりする人たちの参拝や宿泊のお世話をする人たちのことを指します。

御師

こちらが嶺雲荘の御師、須崎さん。

御岳山参道の御師集落には、武蔵御嶽神社に所属する御師が運営する宿坊(宿)が26軒あるとのこと。ちなみに、山の麓も御師の家が5軒あるそうです。

「宿坊って何ですか? 普通の旅館とは違うのですか?」

そう質問する私に、須崎さんが詳しくお話を聞かせてくれました。

御師や神主、お坊さんなどが運営している宿のことを「宿坊」といい、そこには一般の人も泊まりますが、信仰心から泊まる人もいるそうです。

経済的な理由や交通の問題で、現代ほど人々が自由に旅することができなかった昔、「講(こう)」と呼ばれる同じものを信じる人たちの地域的な集まりの中で、毎年選ばれたものが講を代表して、武蔵御嶽神社に参拝に来る際、こうした宿坊に泊まるの通例だったとのこと。御師はそうした人々のお世話をし、参拝をサポートしてきたのですね。

(ちなみに、講信仰は江戸時代に関東で爆発的に広まりました。)

御岳山の宿坊は、昔はそうした講を代表しておまいりにきた人たちが使用したわけですが、戦後、昭和40年代後半くらいから、信仰心から参拝に来るひとだけでなく、一般の登山客も普通に旅館として泊まるようになっていったのだとか。

御岳山 御師集落の宿 嶺雲荘のお部屋

なお、上の部屋は昭和5年に作られた部屋で、宿坊として使われていた部屋です。もちろん、今も泊まれますよ。田の字型に4つの部屋があるので、少人数の場合は襖で仕切って、大人数のグループの場合は襖を開け放して大部屋として使うそうです。

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山が描かれた障子も風情がありますね。

嶺雲荘のお部屋

御岳山 御師集落の宿 嶺雲荘のお部屋

こちらが私が今回宿泊した「松風」という10畳のお部屋。建物はもちろん古いのですが、丁寧に手をかけられた室内はきれいで、気持ちよく過ごすことができます。

部屋の中には大きめの座卓とリクライニング付きの座椅子、テレビ、エアコン、ふとんがあり、浴衣、丹前、タオル&歯ブラシも用意されていましたよ。古き良い日本の旅館、といった佇まい。

東南アジア、ヨーロッパ、アメリカからの外国人旅行者もよく泊まりにくるそうですよ。

御岳山 御師集落の宿 嶺雲荘のお部屋

部屋の中にはトイレやお風呂・シャワーなどはありませんが、洗面台は備え付けられています。
私は一人でしたが、カップルや家族で泊まっても自宅のようにくつろげるだろうなと思います。

御岳山 御師集落の宿 嶺雲荘のお風呂

お風呂とトイレは共同なのですが、この日の宿泊者はたまたま私ひとりだったため、貸切で広々と使わせていただきました。冬の御岳山は夜かなり冷え込むので、こうして肩までゆったりお湯に浸かれるのはありがたいですね。

(朝風呂に入りたいと言えば、朝もお風呂を用意していただけます。)

嶺雲荘の食事

嶺雲荘の食事

嶺雲荘では、基本的にはお部屋での食事となります。希望の食事時間を伝えると、泊まっている部屋とは別の部屋に食事を用意してくれるので、そちらに移動して食事ができます。
(※混雑しているときは宿泊している部屋での食事となるようです。)

嶺雲荘の食事

上写真は私がいただいた夕食。季節ごとに旬の食材を生かした料理がいただけるのことで、この日は、お刺身、お鍋、酢の物、煮物、焼き魚、お浸し、峰岡豆腐、小鉢、ごはん、香の物、フルーツなどが並びました。どれにほっとするお味で、女性には多すぎるくらいのたっぷりの量でした。

嶺雲荘の食事

こちらは翌日の朝ご飯。1月前半ということで、ちょっとお正月っぽさを感じる内容です。

このあたりではどこの家でも手作りするという刺身こんにゃくもありましたよ。ぷりぷりと弾力のある刺身こんにゃくは、わさび醤油でいただくのがおすすめ。

御岳山山頂には食事のできるお店も何軒かありますが、どこも夕方には閉まってしまう&早朝には空いていないので、こうしてゆっくり宿でおいしい食事をいただけるのはありがたいですね。

嶺雲荘のその他の部屋の写真

嶺雲荘の部屋

チェックアウト前に、私が泊まった部屋以外の部屋も見せていただけたので、写真を載せておきますね。

o嶺雲荘の部屋

画一的なホテルではないため、部屋によって少しづつ雰囲気は違いますが、どのお部屋も清潔で気持ちのよいお部屋でした。

嶺雲荘の部屋

1階の大広間。こちらは講(こう)の人たちが会食をしたり、グループで参拝に来るときなどに利用されるそうです。

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広間の奥には神棚もありました。昔から御岳山におまいりに来る人たちのお世話をしたり、宿泊を受け入れてきた御師集落の宿坊ならでは、ですね。

嶺雲荘 御師の須崎さんと奥さま

嶺雲荘の須崎さんご夫妻、たいへんお世話になりました。御岳山のこと、武蔵御嶽神社のこと、御師集落のことなど、たくさんのお話を聞かせてくださって感謝いたします。

アットホームで居心地のよい宿に泊まることができて、旅の疲れも吹き飛びました!

御岳山は首都圏からであれば日帰りでも十分楽しめると思いますが、こうして山の上で一晩過ごし、しーんと静かな夜の雰囲気を味わったり、山頂からの朝焼けを眺めるのも贅沢な気分になれておすすめ。都心から2時間半ほどですが、「遠くまで来た感」がたっぷり感じられますよ。

嶺雲荘

嶺雲荘 データ

名前: 嶺雲荘(れいうんそう)
住所: 東京都青梅市御岳山 57
電話: 0428-78-8501
公式サイト: http://www.reiunsou.com/

宿泊料金は、1泊2食付で大人一人 8,640円(税込)~。
子供料金(小学生以下)は大人料金の2割引。

チェックイン 15:00から
チェックアウト 10:00まで

じゃらんでは嶺雲荘の口コミと評判も読むことができます⇒ 嶺雲荘(じゃらん)

Speciak Thanks! tokyo reporter 島旅&山旅, reviews(レビューズ), 青梅市観光協会

 tokyo reporter 島旅&山旅

※本記事は、東京都の「多摩・島しょ魅力発信事業」のtokyo reporter 島旅&山旅企画にブロガーとして参加し、執筆しています。