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北欧の秋ならではのお楽しみといえば、森でのキノコ狩りやベリー摘み。フィンランドを舞台にした映画『かもめ食堂』にもキノコ狩りのシーンが登場しますよね。
日本人にとってはどこかメルヘンで、絵本の中の世界のようにも感じられますが、現地に住む人々にとっては、秋の週末に家族や友人とキノコ狩りやベリー摘みに出かけるのは、ごく当たり前のできごとなのだとか。
ちなみに、ラトビアでは「自然享受権(万民権)」と呼ばれる考え方が一般的で、私有地を除く国有林や国立公園内の森に自生しているキノコやベリーはみんなのもの=誰がとってもよい、とされています。
そうはいっても、旅行者にとっては、どれが食べられるキノコで、どれが食べられないキノコか、判別が難しいので、ツアーに参加したり、ガイドを頼んだりするのが無難。
そんなわけで、今回のプレストリップでも、森に詳しいガイドさんとキノコ犬トフィー君に案内してもらい、ガウヤ国立公園内の森にキノコ狩りに行ってきました!
ガウヤ国立公園内の森でキノコ狩り体験
今回キノコ狩りをしたのは、ラトビアの首都リガから北東に約54km離れたガウヤ国立公園(Gauja National Park)。1973年に制定されたラトビア初の国立公園で、環境保護や観光において歴史のある公園です。
ガウヤ国立公園内には、アンズタケ、ポルチーニ、サンゴハリタケなど多種多様なキノコが自生しており、例年8月中旬か9月終わりまでキノコ狩りを楽しむことができます。
キノコ狩りに必要な道具は、取ったキノコを入れるためのカゴ、キノコを切り取るためのナイフ、そして手袋。手袋はなくても構いませんが、キノコによってはちょっとペトペトしているものもあるので、あると便利。
キノコは下草やコケが茂みのようになっているところに多く自生しています。最初は目をこらしてもなかなか見つからなかったのですが、慣れると少しずつ見つけられるようになってきました。(でも、うまい人と下手な人がいて、私はたぶん下手なほう。)
見つけたキノコは根元からナイフで切り取ります。引っこ抜くのではなく、菌糸を残すことがポイントだそう。そこからまた来年キノコが生えてくるのかも?
ガウヤ国立公園内の森は、地面が露出しているところは少なく、水気を含んだ下草やコケがふかふかの絨毯のようになっており、踏むとじわりと水が染み出てくるような感覚。
トレッキングシューズやアウトドア仕様の靴でもOKですが、ゴム製の長靴があると安心です。(私はショート丈のレインシューズを日本から持っていきました。
見つけたキノコを刈り取る私。
絵本に出てきそうなかわいい赤いキノコもありました。
いっしょにプレストリップに参加したブロガーのYUKOARA @Yu_koaraさん。
ラトビアのガウジヤ川国立公園内の森できのこ狩り。
もっとよりどりみどりで山ほどきのこが生えていると思いきや、意外と見つけにくくて、私は少ししか狩れませんでした。
YUKOARA @Yu_koara ちゃんは見つけるの上手だった! pic.twitter.com/UWyUnS78J4— ayan@9/30ブロフェス登壇 (@warashibe) 2017年8月30日
天候や時期、場所にもよるとは思うのですが、ラトビアの森でのキノコ狩り体験は、「そこら中にきのこが生えていて、かごいっぱいに収穫できる」というものではなく、意外と見つける能力が問われるものだということがわかりました。
ご主人の集めたキノコが入ったかごを加えて運ぶきのこ狩り犬、トフィー君。
「よくできたね~、お利口だね~!」と褒められてうれしそうでした。
カールリャムイジャ領主館できのこ料理ディナー
収穫したきのこは、この日の宿であるカールリャムイジャ領主館(Karlamuiza Country Hotel)に持ち帰り、みんなで分類することに。
カールリャムイジャ領主館は、アマタ県カールリ村の自然の中にあり、ガウヤ国立公園に隣接するにあるカントリーホテル。
1840年代に建てられた建物で、もともとは領主とその使用人が暮らすための屋敷だったものを2007年1月にホテルとしてオープンしたそうです。りんごの木に囲まれた、のどかな雰囲気のチャーミングなホテルです。
キノコ狩りで収穫したきのこの一部。
上写真で中央~右側にあるきのこは食べられるもの、左端にあるきのこは食べられないもの(有毒のもの、有毒ではないが食べてもおいしくないもの、など)。
見ためだけで判断はできませんが、食べられないキノコはだいたい小さく、見た目もちょと気持ち悪い感じのものが多い印象でした。
自分たちで森に入ってキノコ狩りをし、収穫したキノコを分類するのは、秋の田園旅ならではの楽しい体験。都市の観光地をめぐるのとはまた違う思い出を作ることができます。
この日は、カールリャムイジャ領主館のシェフによるきのこ料理ディナーを庭に面したテラスでいただきました。おしゃれなテーブルのしつらえに感激!
今日取ってきたキノコを料理してもらえるのかな?と思ったのですが、残念ながらそうではなく、シェフやその家族が事前に近隣の森で集めてきたきのこを使った料理とのこと。
料理をしてくれたのは、パリで修行した経験を持つシェフ、レナールスさん。
カールリャムイジャ領主館のレストランは、シェフ自ら取ってきたキノコをはじめとして、近隣で取れる食材を使った料理は自慢です。
アンズタケとポルチーニを練りこんだ自家製パンとヘンプバター。
そんなにキノコ感はないのですが、独特の旨味がありました。ヘンプバターもおいしい!
目の前でシェフが料理してくれるので、美味しそうな匂いが漂ってきて、食欲を刺激されます。
黄色っぽいヒラヒラしたキノコはアンズタケ。ラトビア語では「ガイレネ(GAILENE)」と言います。森でのキノコ狩りでも見つけたポピュラーなキノコ。
鍋で炒められるアンズタケ。
泡立つキノコのポタージュ。
カラカサダケに衣をつけてフライにしたキノコのカツレツ。肉厚で、きのこじゃないみたいな食感です。
このほかに、塩漬けキノコのサラダ、マスに似たブラウントラウトというこのあたりでよく食べられる魚のグリル、デザートにはキノコを使ったババロアのようなデザートをいただきました。キノコ三昧で大満足!
カールリャムイジャ領主館できのこ料理ディナーが食べられるのは夏の終わりから秋にかけた時期のみですが、それ以外の時期にも季節ごとの料理を楽しむことができます。
レストランはホテル宿泊客だけでなく、一般の方も予約すれば利用可能。大人数の場合は3日前までに、少人数の場合は前日午前までに予約が必要とのことです。
料金は、今回のような調理実演+コース料理で、10人の団体の場合、1人35ユーロ(約4,500円)程度。人数が少ない場合は少し割高になり、例えば3人の場合は1人50ユーロ(6,500円)程度だそうです。
気温の低い冬場や、お天気の悪い日は、テラスではなく、カールリャムイジャ領主館の建物内のレストランスペースでの食事となります。(ここは宿泊者向けの朝食ブッフェ会場にもなります。)
まるで絵本の中のようなメルヘンな雰囲気のカールリャムイジャ領主館(Karlamuiza Country Hotel)は、家族経営でこじんまりとしているのも魅力。ラトビアの田園地方を旅する方におすすめのカントリーホテルです。
【施設詳細】
名称 Karlamuiza Country Hotel (カールリャムイジャ領主館)
住所 Karli, Drabesu pagasts, Cesis, LV-4139 Latvia ラトビア
電話: +371 26 165 298
公式サイト http://karlamuiza.lv/en/
続きの記事はこちら→ ラトビアから国境を越え、エストニア南西部パルヌ県でトルクセ湿原ハイキングとヌルカ農場訪問
提供:CAITOプロジェクト
※現地滞在費、飲食費、アクティビティ費、移動費等を提供していただきました。