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エストニアの冬はマイナス20度にもなることがあるほど厳しい寒さのため、ワインのためのブドウ作りはほとんど行われていません。代わりによく作られているのが、リンゴなどの果実やベリーのお酒。
現地ではアルコール入りの果実酒のことを「サイダー」と呼びますが、日本でサイダーというとノンアルコールの炭酸飲料を指すので、ここでは一般的な「シードル」という言葉を使うことにします。
今回訪れたのは、エストニア西部、ソーマー国立公園(Soomaa National Park)に隣接する、トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場(Tori Jõesuu Cider and Wine Farm)。
今回はこの農場で催行されている約2時間のサイダー・ツアー(シードル・ツアー)に参加し、シードルづくりのお話しを伺ってきました。
トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場のサイダーツアー
現在のオーナーのカルモさんとその奥さま。
ここでは、水分が多く特別な成分構成を持つ土のおかげで昔から野生のリンゴがよく育ち、カルモさんのひいおばあちゃんの時代から自家製シードルを作っていたとか。
当時は自宅用と近所の人たちに売る程度の量だったそうですが、現在は20ヘクタールもの敷地を有し、有機栽培で栽培量も増やして、より現代的な方法でたくさんのシードルを作っています。
こちらは今年の春に植えたというリンゴの若木。収穫できるのは3~4年先だとか。
チャレンジ精神旺盛なカルモさんは、リンゴから作るシードルのみならず、エストニアでは難しいといわれているワインづくりのための混合種のブドウ栽培にも取り組み始めているところだとか。(現在はまだ実験中でワインの製品化はされていない模様。)
たわわに実るビニールハウスのブドウ。こちらはレゲントという品種だそうです。電気を使ってビニールハウスをあたためることはしないそうですが、やはり覆いがないと、雪や霜にやられてしまうのかもしれませんね。
年代を感じさせるトリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場の倉庫。
ブドウ畑とリンゴ畑の見学をしながらお話を伺ったあとは、テラスに移動して、自家製のリンゴジュースとシードルを試飲できます。このリンゴジュース、フレッシュで自然な甘みが詰まっていて、とても美味しかったです!
エトリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場オリジナルのシードルもいただきました。
2016年に作られたこちらのシードルは、ほどよくドライで、リンゴのみずみずしさが感じられる透明感のある味わい。日本に流通している大量生産の輸入シードルとは違う、リンゴらしさを感じられるシードルでした。
違う銘柄(2015年のシードル)も試飲。こちらも飲みやすく、特に女性に好まれそうな味わいだと感じました。ビールが苦手な方でも、このシードルならジュース感覚で飲みやすいかもしれません。とはいえ、アルコール5.9パーセントなので、しっかり酔います。
試飲したシードルが気に入れば、おみやげに買って帰ることもできますよ。
庭で育つ古い野生のリンゴの木。リンゴは赤く色づくことなく、黄緑色のまま収穫され、シードルに加工されます。
トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場のサイダー・ツアーは、エストニアのエコツーリズム・プロダクトに関するEHE(Genuine and Interesting Estonia)の品質ラベルを受けており、今回のような取材だけでなく、一般グループのツアーも受け入れているとのこと。
畑を見学して、生産者から栽培や製品づくりに関する話を聞き、リンゴの木陰で自家製シードルを味わうのは、北欧田園旅ならではのお楽しみといえるかもしれません。
【施設概要】
名称 トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場(Tori Jõesuu Cider and Wine Farm)
住所 Tuka Talu, Tori 86802, Estonia
公式サイト http://siidritalu.ee/en/
続きの記事はこちら→ エストニアの田舎暮らしが体験できるカントリーハウスに宿泊、白樺の枝を持って入るサウナも
提供:CAITOプロジェクト
※現地滞在費、飲食費、アクティビティ費、移動費等を提供していただきました。