エストニアの田舎暮らしが体験できるカントリーハウスに宿泊、白樺の枝を持って入るサウナも

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クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター

エストニア初日、エストニア南西部パルヌ県でトルクセ湿原ハイキングとヌルカ農場訪問トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場でシードルの試飲を楽しんだあとは、この日の宿であるクラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターに行きました。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター(Klaara-Manni Holiday- and Conference center)は、トリ・ヨエスー・サイダー&ワイン農場と同じく、エストニア西部パルヌ県トリにある、カントリースタイルの宿泊施設。

大人数での会議やセミナーができるカンファレンスルームを併設しており、企業が社員の保養とセミナーを兼ねて団体で利用することもあるとか。日本人からすると、カントリーハウスでセミナーと聞くと不思議な気がしますが、北欧ではよくあることだそうです。

また、ウェディングやバースデーパーティーの会場としても利用されるとのこと。自然あふれる環境でパーティーを行い、参列者みんながそこに泊まれるというのはいいですね。

今回はこちらのカントリースタイルのお部屋に宿泊し、白樺の枝を持って入るエストニア式サウナも体験してきました。単に寝泊まりするだけでなく、エストニアの田園の暮らしをたっぷり感じられる施設。都市のホテルにはないその魅力を紹介します。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターのオーナー家族

出迎えてくれたのは、クラーラ・マンニ・ホリディのカトリンさんとカディさん。ご主人やおじいちゃんも含めた家族全員でこちらの施設を運営されています。

クラーラ・マンニ・ホリディのカントリーハウス ダイニング

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの母屋のダイニングルーム。古い家屋を2002年にリノベーションし、宿泊施設として解放したのが始まりだそうです。

クラーラ・マンニ・ホリディのカントリーハウス 2階の部屋

母屋の二階には6つの部屋があります。シングルルーム30ユーロ~、ツイン/ダブルルームは42ユーロ~。各部屋にはバスルームはないため、バス・トイレは共同です。

どちらかといえばホテルよりも民泊に近い感覚で、田舎のおばあちゃんの家に遊びに行くような感覚で泊まることができます。

カントリーハウスのサウナ

こちらは母屋にあるサウナ。電気式ではなく、昔からの薪を燃やして温めるエストニア式サウナです。母屋の宿泊者はこちらのサウナと併設のシャワーを利用できます。

当初はこちらの母屋だけでお客さんを受け入れていたそうですが、宿泊者が増えたため、隣に建物を増設したとのこと。今回私はその別棟(離れ)の部屋に泊まりました。

私が泊まった離れの部屋

&カンファレンスセンター 離れ

こちらが今回私が泊まった離れの建物がこちら。2つの個室に対して1つの玄関を共有するかたちになっています。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター

玄関を開けてすぐの共有スペースには薪をくべる暖炉があり、ベンチ、電気ケトル、マグカップ、コーヒーの粉などが用意されていました。

右下の写真は隣の部屋から私の部屋を見たところ。両方の部屋がドアを開けていればこの状態になりますが、通常は各部屋のドアには占めているので、こうはなりません。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターで私が泊まった部屋

こちらが私の泊まった部屋の中の様子。1人で泊まるのに、シングルベッドが4つもあって、なんだか贅沢をしている気分。こういう部屋は家族で泊まるのにいいですよね。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターで私が泊まった部屋

同じ部屋で、奥から窓側を撮影した写真。小さいですがデスクとチェアもあります。

田舎ではありますが、エストニアはIT先進国なのでWi-Fiはしっかり飛んでいました。

バスルーム

離れの部屋はそれぞれの部屋にバスルームがついています。バスルームには、洗面台、トイレ、カーテンで仕切るタイプのシャワースペース。

アメニティがないのはエストニアのスタンダードなので別に構わないのですが、ドライヤーがなかったのは残念。個室にシャワーがあるなら、ドライヤーはほしいところです。

その他の敷地内の施設と設備

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの庭

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターを紹介するなら、その広い敷地内の施設や設備についても書かないわけにはいきません。

ガラスでできたジオデシックドーム

ガラスでできたおしゃれなジオデシックドーム(というらしい)。

クラーラ・マンニ・ホリディの貯蔵庫

こちらは自家製のピクルスやジャムなどを保存しておくための貯蔵庫。その外観がすでに物語の中の世界のようです。

離れにあるサウナ

敷地の隅にある赤い屋根の小屋は、昔ながらのエストニア式サウナ。この日の夜のために、薪をくべてサウナを温め始めてくれていたらしく、煙突からはもくもくと煙が立ち上っていました。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの菜園

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの菜園。温室ではミニトマトがたわわに実っており、露地ではエストニアでよく使われるディルや、葉野菜がここでたくさん栽培されていました。これらの野菜やハーブがここでの料理に使われるとのこと。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの敷地内で飼育されている馬

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの広大な敷地内では、なんと3頭の馬も飼育されています。妊娠中にも関わらず、アクティブに動いて馬を連れてきてくれるカディさん。彼女にとって農場での暮らしは”当たり前にそこにあるもの”なのでしょうね。

トリではおよそ半分以上の家庭で馬を飼っており、馬といっしょの暮らしは一般的なものなのだとか。

写真に写っている少し灰色がかった白い馬は、この地域原産のトリ馬という希少種。2014年の調査では10頭ほどしか生存が確認されず、現在、絶滅させないように保護しているそうです。

ガラスでできたジオデシックドーム

会議やセミナーに使われるというガカンファレンスルームも見せてもらいました。

こうした田舎では、「ただ泊まるだけ」のサービスを提供するのは難しいので、カンファレンス、セミナー、ウェディングなど、いろいろなことができる設備を整えているそう。

カンファレンスルーム

冒頭にも書きましたが、夏には都会にある会社が社員みんなで訪れて、セミナーをしつつ、田舎での休暇を楽しむこともよくあるとか。福利厚生の一環でもあり、社員の親睦を深める意味もあるのでしょう。

自家菜園でとれた新鮮な野菜がおいしい食事

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの食事

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターでは、ここでとれた自家製野菜やハーブをたっぷり使った家庭料理をいただくことができます。

洗練されたモダンな料理というわけではありませんが、素朴で温かく、何よりとれたての新鮮な野菜がたっぷりと使われた新鮮でおいしい料理ばかり。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの食事

自家菜園でとれたミニトマトやきゅうりなどの生野菜、にんじんの煮物、茹でたじゃがいも、ハムやチーズ、鶏肉のパンフライなどが大皿で提供され、シードルを飲みながらワイワイと食事を楽しみました。

じゃがいも、なんていう品種かわからないのですが、ねっとりしていてとても美味しく、いくつも食べてしまいました。こういう時間って、旅の記憶に残るんですよね。

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターの食事

朝食にも、自家製のパンや新鮮な野菜、ハム、チーズ、麦のおかゆ、フルーツ、ヨーグルト、自家製ジャムなどが並び、好きなものを食べることができますよ。

白樺の枝を持って入るエストニア式サウナ体験

白樺の枝を持って入るエストニア式サウナ体験

クラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンターでは、白樺の枝を持って入るエストニア式サウナ体験を体験することができます。

エストニアの人々にとって、サウナはとても精神的な場所。古代エストニアでは聖地とされ、生命の生まれる場所とも考えられていたそうです。

現代では、リラックスと疲労回復、そして友人同士の交流の場であり、多くのエストニア人がサウナを楽しみに田舎を訪れるそうです。

サウナで使う白樺の枝

エストニアの観光農場にある伝統的なサウナでは、白樺、オーク、バーチなどの枝を束ねたもので、サウナ中の体をたたいて刺激し、血行を促します。

サウナで使う塩やケフィア

こちらは、サウナで温まった体にすり混む塩、ハーブ入り塩、ケフィア。塩マッサージは経験がありますが、体にケフィアを塗りたくるのは初めての経験です。

エストニア式サウナ

日本人にとっては、エストニア式サウナの入り方(作法)はわかりにくいものですが、女主人であるカトリンさんがいっしょに入りながら、いろいろと英語で説明をしてくれたのがありがたかったです。

サウナ用の水バケツ

サウナで火照った体を冷やすために、裸足で庭の草の上を歩き、小屋の側面に設置されたバケツから冷水をかぶることで心と体がすっきりするそうですが、バケツの冷水を頭からかぶるのはなかなか勇気が必要でした。^^;

サウナで体を温める→冷ます→温める…の手順を完璧にやろうとするとトータル3時間くらいかかってしまうとのことなので、この日はショートコースで数十分のみ体験。

それでも体が芯から温まって気持ちよくなり、夜はぐっすりと熟睡できました。

クラーラ・マンニ・ホリディのオーナー、マルトさん、カトリンさんとカディさん

オーナーであるマルトさん、カトリンさんとカディさんの温かいおもてなしを受けて、田舎暮らしが体験できるクラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター。

近くのソーマー国立公園をガイドと回るツアーや、カヌー、アーチェリー、サイクリング、乗馬体験、ジャム作りなどのワークショップのアレンジも可能とのこと。

ホテルステイもいいけれど、エストニアの田園地方を旅するなら、こうした体験型宿泊施設に泊まって、その土地の暮らしに触れてみるのも、きっと良い思い出になるはずです。

エストニアの自然

まだ個人旅行でないとこうした田園地方の施設に滞在するのは難しいかもしれませんが、今後、日本でバルト三国やフィンランドの田園旅がもっと認知され、旅行会社のツアーで回れるようになって、たくさんの人たちに北欧の田園の魅力を知ってもらえたらいいな、と思っています。

ほんと、素敵なところがいっぱいあるんですよ。

【施設詳細】
名称 Klaara-Manni Holiday- and Conference center
住所 Randivälja küla Tori vald Pärnumaa 86814, Estonia
電話 +372 56 45 77 45

エストニア政府観光局サイト内のクラーラ・マンニ・ホリディ&カンファレンスセンター紹介ページはこちら(英語)

続きの記事はこちら→ サンタクロースを訪ねて、エストニアのサンタの煙突村へ。楽しいサンタさんと遊んできたよ!

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提供:CAITOプロジェクト
※現地滞在費、飲食費、アクティビティ費、移動費等を提供していただきました。