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2021年10月30日に発売された、さとゆみさんこと佐藤友美さんの本『書く仕事がしたい』を読みました。彼女は書く仕事を20年以上続けているライター/コラムニストです。
私は2004年にブログを始め、2016年くらいからはウェブメディアでライターもしていて、文章を書くという行為をかれこれ18年も続けています(=18年間、フリーランスとして、書く仕事で収入を得ている人間です)。
失礼ながら佐藤友美さんのことはお名前しか存じ上げておらず、ファンだから本を買ったわけではありません。Twitterでフォローしてるライターさん数人がこの本のことをつぶやいていたので、気になって買ってみた次第です。
“この本は、文章術の本ではありません。
「プロローグ」より
この本を読めば、みるみる文章力がついたりもしません。
もしもあなたがすでに物書きとして活躍し、この先はひたすら文章力を磨くだけと思っているのであれば、この本はおすすめしません。
けれども、これから書く仕事がしたいと考えたり、長く物書きとして生計を立てていきたいと思うならば、お役に立てる部分があると思います。
引用したように、この本は文章が上手になりたい人のための本ではありません。文章術については何も書かれていませんが、”書くという仕事”について、これ以上ないくらいリアルにわかりやすく教えてくれます。
Amazonの商品説明には”あるようでなかった「物書きとして、稼ぎ、生きていく」ための教科書”と書かれています。しかし、教科書というより、先輩が隣でしゃべってくれているような親しみやすい本だと感じました。
書く仕事を20年以上続けてきた著者が、「書くこと以上に大切な、書く仕事のリアル」について1冊にまとめました。
文章を教えてくれる本や講座はすでにたくさんあります。しかし、書く仕事をしたいと思ったときに知りたいはずの、「書くという仕事」そのものについて教えてくれる本がなかったからです。
書く仕事とはどんな仕事で、どんな生活を送ることになるのか? 書く仕事がしたければ、どのような準備をして、どんなふうにデビューするのか? 書く仕事は選ばれし者しかできないのか? “必要最低限”の文章力とスキルとは? どれくらい働けば、どれくらい稼げるのか? 心身を病まずに長く仕事を続け、仕事の幅を広げていくためには?
Amazonの内容紹介より
一気に引き込まれ、「そうそう、こういう本が読みたかった!」と感激しました。
18年間フリーランスとして文章を書いているというと「もう十分ベテランでは?」と思われるかもしれませんが、ライター歴はせいぜい5年ほどで、出版社や編プロで働いた経験もなければ、ライタースクールに通ったこともありません。
クラウドソーシングも(受注側では)利用したことがなく、「ライターが一般的にたどるルート」からだいぶ外れてここまで来てしまった感じなのです。
いままではそれで何とかなっていたのですが、先月末で大きな業務委託契約が終了し、がらりと環境が変わったので、「さぁここからどうする? 私はどうしたい? 書く仕事はずっと続けたいけれど、どこで何を書くの?」と自問しているところ。
子育てもそろそろ終わりにさしかかり、体力や気力はこれから低下する一方という年齢になって、「自分のしたいこと」にちゃんと向き合いたいと感じています。
この本を読んでいちばん腹落ちしたのは、「書く仕事」は「書かない仕事=考えること」で成り立っている、ということ。「書いて生きるには文章力”以外”の技術が8割」と帯にも書かれています。
なんとなくキーボードを叩いていないと怠けていると思い込みがちなのですが、書かない時間をもっと大事にする(無駄だと考えない)、考えることや準備することを適当にしない、がいまの私の課題だと気づきました。
「そろそろやみくもに書くことじゃなくて、”考える”と”選びとる”を大事にしなさいよ」Something Greatがそう言っているようなタイミングでこの本を読めたのは、何かの計らいとしか思えません。
「ずっと書いてきて、これからも書き続けることしか考えていないけれど、自分はどこでどんな文章を書きたいんだろう? 5年後、10年後、どうなっていたら満足なんだろう? 」
「いまやっている”書く仕事”がどうにもしっくり来ず、自分がすり減っている気がする。」
もしそんなふうに感じていたら、ぜひ佐藤友美さんの『書く仕事がしたい』を読んでみてください。書く仕事で自分の人生を切り拓いていくヒントが見つかるかもしれません。
ちなみに私が書きたいのは、自分の中にある感情に輪郭を与えるエッセイでもなく、個を消したSEO記事でもなく、自分で見たり聞いたり体験したりしたモノを自分のフィルターを通して誰かに伝える文章です。
インタビュー取材して書いた記事「フレンチアンティークバイヤーが見つけたフランスの古くてかわいいモノ。」みたいなものが作れると、達成感で満たされます。
いまの私にできる最高のインタビュー記事✨
— ayan (@warashibe) March 19, 2021
業務委託先メディアの仕事で、フレンチアンティークバイヤーのtamamiさん @jesuis_tamami にインタビュー&編集をさせていただきました。
tamamiさんが見つけたフランスの古くてかわいいモノ、本当にすてきなので見てください🇫🇷https://t.co/MhkRxWj5rc
私にとって、書くことは伝えること。ヒト・モノ・場所をつなぐこと。
だから旅ライターをずっとしているのだと思うし、ランキングよりレビューや取材記事を書くのが好きなんだと思います。
そういう自分の持ち味を活かせ、それを買ってくれる(評価してくれる)ところで書く仕事を続けていけたら、きっと私は幸せです。
『書く仕事がしたい』目次
- PROLOGUE
- CHAPTER1 書く仕事を知りたい
- CHAPTER2 デビューするまでのこと
- CHAPTER3 書く仕事に必要な技術
- CHAPTER4 書く仕事に必要なマインド
- CHAPTER5 とどまらずに伸びていくこと
- EPILOGUE
すでに書く仕事をしている人、この先書く仕事をしていきたい人におすすめの一冊です。
Amazon 書く仕事がしたい
楽天ブックス 書く仕事がしたい [ 佐藤友美 ]
佐藤友美さん @SATOYUMI_0225 の新刊『書く仕事がしたい』を読みました。
— ayan (@warashibe) November 2, 2021
失礼ながら、佐藤友美さんのことはお名前しか存じ上げていなかったのですが、「そうそう、こういう本が読みたかった!」と感激。私はいまこのタイミングで読めて良かった。
フリーランスで書く仕事をしてる人に読んでほしい。 pic.twitter.com/VqxGcC7xdR