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エストニアの最初の夜の食事は、タリン旧市街にあるレストラン Köök(クーク)に行きました。Köök(クーク)とは、エストニア語で「台所」の意味。英語のkitchenですね。
このレストランは、ただ食べるだけでなく、自分たちで料理を作り、そして食事を楽しむというユニークな体験型レストラン。今回はここKöök(クーク)で、モダン・エストニア・クリスマスフードの料理体験教室に参加してきました!
もくじ
レストラン Köök(クーク)
タリン旧市街の中にあるレストラン Köök(クーク)の店内は少し薄暗く、丸天井や古めかしい壁、壁に飾られたアートがどことなく修道院を思わせます。
入り口に飾られたクリスマスツリーと間接照明のやわらかい灯りの中、ウェルカムドリンクのスパークリングワインと、ウェルカムスナックにお肉のゼリー・ホースラディッシュクリーム・マリネマッシュルームがのったカナッペのようなものをいただきました。
Köök(クーク)は、ただ食事をするだけのレストランではなく、自分たちで料理をし、作ったものを実際に食べられるレストラン。といっても、一から十まですべての料理を作るわけではなく、サーブされる料理は「自分たちで作ったもの」+「シェフが作ったもの」となります。
「自分で作ったものを自分で食べるなんて毎日やってるよ。」と思う方もいるかもしれませんが、ここはエストニア。日本ではできないユニークな食材や調理法に出あうチャンスです。
今回はクリスマスシーズンということで、エストニアでクリスマスの時期に伝統的に食べられている血のソーセージ(ブラッドソーセージ)作りを体験してきましたよ!
モダン・エストニア・クリスマスフード 料理体験教室
エプロンを付けて手を洗い、準備が完了したら、いよいよエストニア料理教室の始まり。
シェフに今日作る料理(血のソーセージ)について簡単な説明を聞きます。
食材や調理器具(まないた、包丁、ボウルなど)はすべて作業台の上に用意されているので、すぐに料理に取り掛かることができます。まるでクッキングスタジオ!
血のソーセージの中に詰める材料をどんどん刻んでいきます。
血のソーセージの材料は、豚の血、豚肉、大麦、タマネギ、マジョラム(オレガノと同じ種類のハーブ)、塩と胡椒。
こちらの赤黒い液体が豚の血。乾燥粉末を水で溶いて混ぜているところ。
ソーセージを詰める豚の腸(ケーシング)をじょうごのような道具にかぶせていきます。私はこの作業を日本の牧場のソーセージ作り体験をした際にやったことがあるのですが、ほとんどの方は初めての体験だったようで、「おもしろーい!」と声が上がっていましたよ。
豚肉、タマネギなどの刻んだ材料を炒めていきます。
大麦とオレガノ。血液には強い臭いがあるので、臭み消しとなるハーブなどの香辛料を多めに使うとのこと。
ソーセージの中に穀類(麦)を入れるというのはちょっとびっくりだったのですが、水分量が多いので「つなぎ」になっているのかもしれません。
すべての材料をボウルに入れ、豚の血を加えてよく混ぜて・・・
先ほど豚の腸をセットしたじょうごのような道具に、中身を入れていきます。
上(広いほう)からソーセージの中身を入れていくと、下(細い口)から押し出され、そこにセットされている豚の腸の中に詰まっていく、という仕組み。
プラスティック製のじょうごがない中世は、木製の型かなにかで作っていたのでしょうか。
私たち参加者もわいわい言いながら腸詰め作業に参加したのですが、これがなかなか難しく、薄い豚の腸(ケーシング)が破れないか心配で、作業はゆっくりペース。結局最後にはシェフにバトンタッチしてもらいました。
慣れた手つきで手早く詰め、できたソーセージををねじっていく様子はさすが!
ソーセージができあがったので、お料理教室は終了。できあがった豚の血のソーセージを大鍋でじっくりと茹でている間に、私たちはエプロンを外して、食事をするテーブルへと移動します。
モダン・エストニア・クリスマスフード 食事
先ほどの調理スペースの隣り(同じ室内)に、食事をするテーブルが用意されています。
キャンドルが灯り、クリスマスっぽい雰囲気のテーブルセッティングが素敵!
アペタイザーは先ほどみんなでこしらえた手作りの血のソーセージとコケモモ(リンゴンベリー)のジャム添え。付け合わせはピクルスかぼちゃ。
肝心の血のソーセージのお味ですが……料理教室に参加しておいてこんなことを書くのは心苦しいのですが、私は実は苦手な味でした。もともとレバーも好きじゃないし、豚の血の匂いも鼻についたので、作りながら「たぶん、私これ苦手だろうな~」と思ったのですが、想像通り。
あと、食感。私はソーセージはパキッと弾力のあるのが好きなのですが、この豚の血のソーセージは皮(腸)をナイフで切ると、ゆるめの中身が流れてくるような感じなんですよね。
参加メンバーの中には完食している人もいましたが、私は一口しか食べられませんでした。
ちなみに、エストニア人もみんなが血のソーセージを大好きということはなくて、やっぱり好き好きがあるそうで、苦手な人は苦手とのこと。
メインディッシュは煮込みヘラジカの肉、ザウアークラウト、焼きジャガイモ。
このヘラジカの肉は、ザウアークラウトとビールといっしょに長時間ゆっくり煮込んだものだそうですが、ほろほろとした食感で食べやすく、赤身でさっぱりしていて、ぺろりと完食しちゃいました。ザウアークラウト(キャベツの漬物)も酸味は穏やかで、煮汁が浸みて美味しかったです。
デザートはプティフール、ジンジャーブレッドマカロン、ハニーケーキ、ブルーベリーミニエクレア。甘酸っぱいブルーベリークリームが詰まったミニエクレアが特に気に入りました。
食後にコーヒーをいただき、本日の料理教室&ディナーは終了。
豚の血のソーセージは残念ながらおいしいと思えませんでしたが、旅先でお料理教室に参加して、作ったものを食べたことは、忘れらない体験になりました。(ちなみに、今回豚の血のソーセージを作ったのは、クリスマスシーズンだったからで、ほかの時期にはほかの料理を作ります。)
料理体験教室つきレストラン Köök(クーク)は、以下ページよりインターネットで予約もできるので、「エストニア旅行に行くので、ちょっと変わった体験をしてみたいな。」という方や外国の料理を作ることに興味がある方は、チェックしてみては。
ただし、料理をする時間、食事をする時間(コースの提供はけっこうゆっくりめ)でトータル3~4時間はかかるので、旅行中時間に余裕のある方におすすめします。
名前 Köök(クーク)
住所 Pikk tänav 42, Kesklinna linnaosa, Tallinn エストニア
エストニア政府観光局WEBサイト Köök — private restaurant and cooking courses