チェコのユネスコ世界遺産 クロムニェジーシュの庭園群と大司教の城クロムニェジーシュ城

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チェコのユネスコ世界遺産 クロムニェジーシュの庭園群

チェコ南東部にあるクロムニェジーシュ(Kroměříž)は、13世紀にオロモウツの司教都市として創建された町で、チェコで最も美しい都市の一つと言われています。

ユネスコ世界遺産にも登録されている庭園群と大司教の城(クロムニェジーシュ城)は、クロムニェジーシュを訪れたら必ず見ておきたい観光スポット。

今回、クロムニェジーシュの庭園群と大司教のお城に実際に見学してきたので、写真つきで詳しく紹介します。

クロムニェジーシュってどんな町?

クロムニェジーシュ(Kroměříž)は、チェコ第5の都市、オロモウツから南に車で1時間弱のところにあります。前述の通り、もともとはオロモウツの司教都市として作られた町なので、オロモウツと合わせて観光するのがおすすめ。

クロムニェジーシュの見どころは、何と言ってもユネスコ世界遺産にも登録されている庭園群と大司教の城(クロムニェジーシュ城)。これらは隣接しているわけではなく、少し離れているので(徒歩で15~20分程度)、ひとつずつ紹介していきますね。

世界遺産 クロムニェジーシュの庭園群

チェコのユネスコ世界遺産 クロムニェジーシュの庭園群

こちらがクロムニェジーシュの庭園群のエントランス。ここで入園料(ガイドなしツアーの場合大人1人70コルナ(約350円))を支払って入ります。

チェコのユネスコ世界遺産 クロムニェジーシュの庭園群

私たちが訪れたのは5月中旬で、花満開のシーズンには少し早かったのですが、エントランスをくぐってすぐの植え込みには色とりどりの花々が咲いていました。

クロムニェジーシュの庭園群は、17世紀にオロモウツの司教カレル・リヒテンシュタイン=カステルコルンの命によって造られたフランス式の庭園(初期バロックスタイル)で、広さは16ヘクタールもあります。

緑一色の庭園の中を散策。庭園に花を植えるのは5月末とのことだったので、一足早かったようです。

コロナーダ(屋根付きの廊下のようなもの)の長さはなんと244メートル!

「端と端で話をしても聞こえる」と説明され、同行したブロガーさんが向こうまで走っていきましたが、確かに声は聞こえているようでした。

コロナーダにはヘラクレスなどギリシャ神話やローマ神話の神々の像が飾られています。

実はこのコロナーダの上はビューイングテラス(鑑賞テラス)になっています。

(本体はそうした目的で作られたわけではなかったそうですが、現在はらせん階段を設置して、上れるようになっています。)

ビューイングテラスからの眺め。視界が開けていて気持ちがいいです!

丸い屋根の建物・ロトゥンダに向かって放射状に木が植えられているのがよく見えます。

5月末頃からはこの模様の内側に赤・黄・紫・ピンク・オレンジ・・・と色とりどりの花が植えられ、それは見事な景色が楽しめるとのこと。

それでは、コロナーダを降りて、ロトゥンダのほうへ歩いてみましょう。

ロトゥンダ

ロトゥンダ内部の写真。天井の絵がとても優美です。ロトゥンダというのはこの建物独自の名称ではなく、こういうかたちをした建物全般を呼ぶ言葉だとか。

フーコーの振り子

このロトゥンダの中には、地球の自転を証明したフーコーの振り子が飾られています。

クロムニェジーシュの庭園の噴水

ロトゥンダの裏手には噴水のある池があり、とてものどかな雰囲気。

ロマンティックな小径にあるベンチは恋人たちのためのもの?

敷地内の温室をのぞいてみると、これから庭園に植えられるのであろうカラフルな花がいっぱいでした。クロムニェジーシュの庭園群を訪れるなら、5月末~10月くらいの花いっぱいの時期が特におすすめです。

【施設情報】
名称 Archbishop’s Chateau and Gardens Kroměříž
住所 Sněmovní náměstí 1 767 01 Kroměříž, Czech Republic
電話 +420 573 502 011
開園時間 季節により異なる
入園料 ガイドなしツアーの場合大人1人70コルナ(約350円)
公式サイト www.zamek-kromeriz.cz

クロムニェジーシュの庭園群を見た後は、この庭園群とともに世界遺産に登録されている大司教の城 クロムニェジーシュ城へと移動します。歩いても行くことができますが、この日は車で移動しました(約5分)。

大司教の城 クロムニェジーシュ城

大司教の城 クロムニェジーシュ城

クロムニェジーシュ城はかつてオロモウツ大司教区の夏の拠点として使用されていた城。

大司教の城 クロムニェジーシュ城

13世紀にゴシック様式の城が建てられ、15世紀にルネサンス様式に建て替えられたのち、30年戦争でスゥェーデン軍に壊されたため、17世紀後半にバロック様式で建てなおされ、今の外観になりました。

しかし、1752年に大火事が起こり、塔と城の内部は消失。そのため、城自体は300年の歴史があるものの、内装部分は200年の歴史しかないとのこと。(200年でも十分すごい!)

(※庭園群と城は1998年にユネスコの世界遺産に登録されています。)

大司教の城 クロムニェジーシュ城

さっそく、城の内部に入ってみましょう。

クロムニェジーシュ城 ハンティングルーム

こちらはハンティングルーム(狩猟の間)。喫煙やゲームをする部屋です。

一歩足を踏み入れた瞬間、「なにこれ…!」と思わず声を出してしまいました。昆虫の標本のように鹿の頭が飾られていたからです。

実際には鹿の剥製は、角の部分だけが本物で、それ以外は石膏でできています。

室内には218個のハンティングトロフィーが飾られています。1885年のものが最も新しいトロフィーで、その他は19世紀のもの。壁に飾られている武器は本物です。

部屋の真ん中に置かれたビリヤード台は、ロシア皇帝アレクサンドル三世が訪れたときに作られたもので、ボールは象牙製。

こちらはローズサロンと呼ばれる、ゲストを迎えるための部屋。

ロココ様式の鏡が飾られており、部屋のシャンデリアはボヘミアグラス製の豪華なもので、この城の中でもっとも美しいシャンデリアと言われています。

通産69人の大司教がこの城に住んだそうですが、その中でもテオドルコーン大司教という人物は家具をたくさん購入した人で、この部屋の家具も彼が設置したとのこと。

皇帝の間は、アレクサンドル3世とフランツ・ヨーゼフ1世が会談をした部屋。

部屋にはアレクサンドル3世から送られた花瓶が飾られています。この花瓶はひとつの鉱物で作られているとても貴重なものだそう。


部屋に置かれている机はPietra duraと呼ばれるイタリアの象嵌技術を使って作られたもので、大理石に半貴石がはめ込まれています。ものすごく精緻で美しいです。

歴代69人の大司教のうち11人分の絵が飾ってある部屋。中央に重要人物であるテオドルコーン大司教の絵があります。

王座の部屋(大司教謁見の間)は、教会からのゲストを迎える部屋。

18世紀後半、大火事の後に改修されており、98枚の絵画作品が飾られています。

議会ルーム(アッセンブリーホール/大ダイニングルーム)は、息をのむほどの広さ、豪華さ! ここで1848年にオーストリア帝国の議会開かれました。

24金があしらわれたロココ様式の内装で、奥行き30m、幅14m、 高さ16m。シャンデリアはなんと22個も設置されているそうです。

1770年に完成したと言われる天井画(フレスコ画ではなく、オイルペインティング)。

部屋の中央に立つ私。対比で部屋がどれほど広いか伝わるのではないでしょうか。

城の周囲には64ヘクタールの庭園があります。英国スタイルのより自然に近い形の庭園で、散歩をしている人や遊んでいる子どもたちの姿も多く見かけました。

かなり広いので、有料の乗り物(上写真)に乗ってまわるのがおすすめです。

途中で小さな植物園が、奇妙なかたちに曲がった木も見ることができますよ。

クロムニェジーシュ城

ユネスコ世界遺産であるクロムニェジーシュの庭園群と大司教の城クロムニェジーシュ城は、どちらもとても見ごたえのある素晴らしい場所でした。オロモウツから車で1時間弱の距離なので、チェコ旅行の際は、オロモウツ観光と合わせてどうぞ。

【施設情報】
名称 Archbishop’s Chateau and Gardens Kroměříž
住所 Na kopečku 1487 767 01 Kroměříž , Czech Republic
電話 +420 573 336 922

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