旅好きブロガーは、どうすればプレストリップ(ファムトリップ)に行けるのか?という話

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フラデツ・クラーロヴェーのラベ川沿いを散策

「ayanさんは仕事でいろんな国に行けて、美味しそうなもの食べられていいね!」
「どうやったらプレストリップって参加できるの? 旅ライターになれるの?」

ときどきそう聞かれることのある、旅ライター&ブロガーの私。つい昨日も、私よりはるかに旅慣れているであろう方から同じ質問をされたので、今日は私がどんな流れでプレストリップ(ファムトリップ)に参加しているかを書いてみます。

(※ファムトリップ=Familialization Trip、下見招待旅行とも。ターゲットとする国の旅行会社、メディア、ブロガーなどを招待して、自国の観光スポットを体験してもらい、ターゲットとする国でアピールしてもらうことを目的とする旅行のこと)

このページでは、プレストリップ(ファムトリップ)に参加する方法と、次へつなげるために私がしていることを紹介します。

しかしながら、あくまでこれは私の体験に基づく内容なので、必ずしもこれが正解なわけではありません。

ほかにも方法があるかもしれないし、私の経験と知識が偏っているだけかもしれないないので、あくまで「ふうん、そういう方法もあるのねー」くらいに読んでいただければ幸いです。

プレストリップ(ファムトリップ)に参加する方法

私が体験した、あるいは知っているプレストリップの参加方法は以下の3つです。

  1. 直接打診(友人紹介含む)
  2. 媒体経由
  3. 募集に対して自分から応募

フラデツ・クラーロヴェーの白塔(ホワイトタワー)の鐘楼

ひとつずつ順番に紹介していきます。

直接打診(友人紹介、SNS経由含む)

ブロガー個人に対して直接プレストリップのお誘いがあるケースです。政府観光局、旅行会社、代理店などからお声がかかる(TwitterのDM・ブログのお問い合わせフォームから連絡がある)場合と、友人から声をかけてもらう場合があります。

この場合の友人というのは、友人が主催者側の人間という意味ではなく、友人(の旅ライターやブロガー)が政府観光局などからオファーを受け、「ほかにも誰か良さそうな人いたら紹介して」と言われて、私にもお声がかかるというようなことです。

ちなみにここでいう「良さそうな人」というのは、「問題なく行程をこなせ、こちらの意図を組んで記事を書いてくれる人」だと私は解釈しています。

チェコ プルゼニュ 観光 街歩き

プレストリップの場合は基本的に、航空券・宿泊費・食費・アクティビティ費は先方持ちです(個人的な支出はもちろん自己負担)。

数十万円の費用をかけて招待する側の気持ちに立ってみたら、「問題なく行程をこなせ、こちらの意図を組んで記事を書いてくれる」人でないと困ると思います。

問題なく行程をこなせるというのは、「多少ハードなスケジュールでもこなせる」「集団行動ができる」「コミュニケーション能力がある」「できれば多少英語が話せる」ということかな?と私は考えています。

(英語はマストじゃないけれど、行かせる方からすれば、予想外のことが起こってもこの人ならまぁなんとかしてくれるだろう、と思えると安心かなと。)

こちらの意図を組んで記事を書いてくれる人という点については、先方がなんのためにお金をかけてブロガーやライターを自国に招待しているのかといえば、やっぱり自国のことをアピールしてほしいから。

その記事を読んだ人(日本人)が自国に興味をもってくれ、「この国おもしろそう、行ってみたい!」「次の旅行先の候補に入れよう」となることのがひとつの目標かと思います(実際に行くところまで持っていければベスト)。

それを考えたら、数日間~一週間行って、「○○へ来ました! とってもきれいなところです。おすすめなので、良かったらみんなも行ってみてね!」的な、ごく短い、軽い記事を2~3投稿では、やっぱり足りないんじゃないかな、と思います。

(インフルエンサーマーケティングのことはちょっとわかりませんけど……。)

ミクロフ城のぶどう収穫祭で飲むワイン

なので、直接打診をもらうにせよ、友人から紹介をしてもらうにせよ、「この人は問題なく行程をこなせそう&ちゃんと記事を書いてくれそうだ」と思ってもらうことが、まず第一ではないでしょうか。

SNSで「こういう記事を書いています!」と発信していれば(※自腹での旅行も含め)、見てくれている人は見てくれているように思います。

自分が紹介する側で考えたら、やっぱりちゃんと書いてくれそうな人を紹介したいはずなので。

まとめると、直接、各国政府観光局や旅行会社、航空会社からオファーをもらうこともあるし、直接ではないにせよ、そうした団体や企業とつながりのあるブロガーさんやライターさん経由でお声がかかることもありますよ、ということです。

(当たり前ですが、友人から紹介されてプレストリップに参加した場合は、その友人の顔をつぶすことがないように!)

媒体経由

私は個人ブログ(このブログ)で旅の記事を書いていますが、それとは別にいくつかのトラベルメディア(媒体)でも旅の記事を書いています。

ライターとしての執筆実績はこちら (あ、情報古いですね、書き直さなきゃ)

プレストリップ(ファムトリップ)を行おうとする政府観光局・旅行会社・航空会社・クルーズ会社などが、そうしたトラベルメディアに話をもちかけることがよくあります。

ライターさんを指名打診するのではなく(※指名もあるかと思いますが)、「御社のメディアに載せてくれませんか」ということですね。

そして、メディア運営側(編集部など)がライターさんを募集します(内部でライターさんに案内を出して募集することも、個別で声掛けすることも)。

これは「ブロガー個人」の力量というよりも、「その媒体の力」が大きい部分がありますが、逆を言えば、プレストリップ案件が多く入ってくるようなトラベルメディアでライターをすれば、プレストリップに参加できる可能性は高まると思います。

その場合は自分のブログに書くのではなく、その媒体に書くことが必須となるので(場合によってはブログにも書いてよい場合もあります)、「どうしても自分のブログに書きたい!」という方には向きませんが、プレストリップ参加を希望するなら、トラベルメディアのライターになるのはひとつの方法と言えるでしょう。

(ライターを募集しているトラベルメディアはネットで探してみてください。)

ベトナム・ホイアン旧市街の景色

募集に対して自分から応募

各国政府観光局や航空会社、旅行代理店などが企画するプレストリップ/メディアトリップの参加者募集をネットで見かけることがあります。

私が過去に台湾ili(イリー)旅に行ったのも、見つけた募集に応募したからでした。(そして、その後同じ会社から、韓国、グアムにも行かせてもらいました)。

音声翻訳機ili(イリー)を持って中学生の娘2人といっしょに親子グアム旅行へ

また、Twitterでもこうした募集を見かけることがあります。私ではありませんが、友人はそういうものに応募してタイへプレストリップに行っていました。

すでに終わってしまっていますが、チェコ親善アンバサダーの募集などに応募して、海外取材のチャンスを得ることもできるかもしれません。

政府観光局や航空会社のSNSアカウントをフォローして、アンテナを立てておくのも良いかもしれません。

チェコ親善アンバサダー2019募集キャンペーン

次へつなげるために私がしていること

有難いことにプレストリップに参加できたら、それを次につなげるための努力も必要です。私が心がけているのは、先方(=招待してくれている側)の期待以上の量・質の記事を書くこと。

それから、招待してくれている側への配慮も大切ですが、読んでくれている人のこともちゃんと考えて、基本的なことですが嘘は書かない、読み手をがっかりさせないことが大切だと思っています。(ayanさんの記事読んでここ行ったのに、ぜんぜん良くなかった!なんてことになってほしくないので)

あ、嘘は書かないけれど、マイナスになる可能性のあることを書く際には、表現には気を使います。

例えば、「このレストランは騒々しくてダメ」ではなく、「カジュアルで賑やかな雰囲気なので、大人だけでロマンティックなディナーを期待する人にはおすすめしませんが、子どもが多少はしゃいでも問題ない雰囲気なので、子連れで気兼ねなく食事をしたいファミリーに良さそう」などですね。

サンタの煙突村でサンタさんと遊ぶ

あとは、先方が何を望んでいるか先回りして考えること。

なるべくSNSで現地から発信したり、記事が公開された際にはシェアしたり、毎年あるようなイベントの取材であれば、取材直後はもちろんですが、一年後のそのイベントの前に「もうすぐこんなイベントがありますよ、昨年の体験レポはこちら」というようにシェアしたり……。

プレストリップに参加して良かった点、気になった点、改善してほしい点があれば積極的にフィードバックする、個人撮影の写真を提供する(政府観光局などで素材を必要とすることもあるので)、なども喜ばれるかもしれません。

それ以外ですと、プレストリップ参加をきっかけに知り合った人となるべく継続して接点を持つのも良いでしょう。SNSでつながったり、オフラインのイベントがあれば足を運んだりも◎

(私は地方在住で、イベントの多くは東京で行われるので、なかなか難しいのが実情なのですが……。)

あとはささやかですが、プレストリップ後にオフショットの集合写真をプリントして、エアメールで季節の挨拶を送ったこともありました。

ゆるくであっても、つながりをもっておくことで、その後プレスリリースを送付していただけたり、ひょんなところからお声掛けをいただけたりすることもあります。

北村韓屋村 韓服(ハンボク)散策

以上、だいぶ長くなってしまいましたが、旅好きブロガーは、どうすればプレストリップ(ファムトリップ)に行けるのか?という疑問に対する私なりの回答を書かせていただきました。

私の知っていること、体験していることはごく限られた範囲のことだと思いますが、少しでもプレストリップに参加してみたいブロガーさんのお役に立てれば幸いです。

【追記】

例外もあると思いますが、旅ブロガーとしてプレストリップに参加する場合は「航空券・宿泊費・飲食費・アクティビティ費」は出してもらえますが、ブログ記事執筆に対してフィーは出ません。広告を貼るのはOK(Wi-Fiとか旅行グッズ紹介とか)。

ライターとしてメディアに執筆をする場合は、依頼者(観光局など)からではなく、媒体側から執筆に対する原稿料が出ます。(あくまで私の場合)

プレストリップの最中に執筆をこなすのはかなり大変なので、プレストリップ参加日数とは別に、帰国後に記事執筆に充てる時間を確保しなくてはなりません。

私は旅好きなので、こういうかたちで仕事ができるのはとてもありがたいのですが、旅行が好きではない人の場合、「数日~1週間以上も拘束されるのに割に合わない」と感じるのではないかな?と想像します。

(なので、旅好きでない方にはおすすめしません。)