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チェコ南部・ミクロフで聖なる丘に上り、ディートリヒシュテイン家の墓とミクロフ城を見学したあとは、ミクロフ近郊のヴァルチツェにあるヴァルチツェ城を訪ねました。
ヴァルチツェ城(Valtice Chateau)は、モラヴィア地方最大のバロック様式の城で、ユネスコの世界遺産にも登録されているお城。
14世紀~1945年までリヒテンシュタイン(Lichtenstein)家の邸宅として使われていました。
もくじ
ユネスコ世界遺産 ヴァルチツェ城の歴史
ヴァルチツェ城はもともとは14世紀に建てられた普通のお城でしたが、17世紀にバロック様式の建物に再建され、さらに18世紀初めに現在の後期バロック様式に改修されました。
第二次世界大戦後、チェコスロバキアにあった建物は全て国に押収され、リヒテンシュタインの建物であったヴァルチツェ城も例外ではありませんでした。
戦争や共産主義の時代を経て、城内の家具は壊されたり盗まれたりしてしまったため、1960年代に2階部分のリノベーションが行われ、1980年に一般公開が開始。
このときにかかった修復費用は当時のお金で700万コルナ、現在の価値にして7億コルナ(35億円くらい)と言われています。
ヴァルチツェ城の内部はロココ&バロック様式
ヴァルチツェ城内部のインテリアは17世紀~18世紀のロココ&バロック様式 。300点以上もある城内の絵画は17世紀に集めたもので、ほとんどがオリジナルというからすごい!
上は、18世紀の壁紙(シルク製)がそのまま残っているお部屋です。
ストーブはセラミック製で、部屋側には開口部がありません。薪は廊下側の見えない部分からくべて、その熱で部屋を暖めました。部屋全体を暖めるには5時間~2日かかったものの、一度温まると一冬ずっと暖かかったと言われています。
17世紀のヨーロッパでは中国や日本の物を集めるのが最先端ファッションだったそうで、ここヴァルチツェ城にも当時の伊万里焼きが複数飾られています。
こちらは城内で1番大きいロココ様式(18世紀半ばのスタイル)のダイニングルーム。
壁はバロック時代に流行したStucco Lustroと呼ばれるイミテーションの大理石で造られています。(イミテーションなのに本物の大理石より高価だそう!)
男性用ゲームルームのシャンデリアは城内で1番古いもの(17世紀前半のもの)で、メカジキの吻(ふん=口またはその周辺が前方へ突出している部分)と鹿の角が使われています。
男性用喫煙ルームは鏡の前にキャンドルが設置されています。鏡にキャンドルが反射し、部屋がより明るく見える効果があったとか。
中国モチーフの時計は18世紀にヨーロッパで造られたもの。当時は中国や日本製の調度品が人気でしたが、本物は高いため、ヨーロッパで真似て作るようになったそうです。
どの部屋もそれぞれ趣向が異なり、部屋から部屋へ移動するごとに調度品を見る楽しみがあります。リヒテンシュタイン家はオランダ人画家やイタリア人画家が描いバロック時代の絵画を多く集めていたこともあり、各部屋に飾られている絵の数々も興味深いです。
リヒテンシュタイン家の王妃の部屋。床やドアなどに豪華な装飾が施されています。
天井のフレスコ画もとても豪華。リヒテンシュタイン家の栄光が伺われますね。
ヴァルチツェ城の豪華絢爛な内部を見学した後は、リヒテンシュタインの夏用の居城として使われていたレドニツェ城へと向かいます。
ヴァルチツェ城からレドニツェ城までは約8km、車で10分ほどの距離です。
レドニツェ城の記事はこちら→ チェコのユネスコ世界遺産 レドニツェ城の図書室でオーク材の見事な階段に息を飲む #Lednice
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