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チェコは自転車大国。老若男女問わず、たくさんの人がサイクリングをしています。多くの道では自転車専用の道が整備され、日常の移動手段になっているだけでなく、楽しみとしてサイクリングをする人が多いようです。
美しい自然が多く、多くの世界遺産や文化遺産が点在する風景を楽しめるチェコは、風を感じながらサイクリングをするのにぴったり。タクシーで移動するのとは違い、気の向いたところで休憩したり、お茶したりできるのも自転車の魅力です。
とはいえ、「外国でレンタサイクルをする(自転車をレンタルする)のって、どうすればいいの?」と、ハードルが高く感じるかもしれません。今回私は実際にチェコで自転車を借りてサイクリングを楽しんできたので、レンタサイクルのやり方を紹介します。
もくじ
チェコ国鉄の駅のレンタサイクルを利用しよう!
旅行者がチェコでサイクリングを楽しみたいと思ったら、チェコ全土をカバーしているチェコ鉄道 České dráhy(ČD)の駅で自転車を借りるのがおすすめ。
・チェコ鉄道のレンタサイクルサービス(英語)→ČD Bike bicycle rentals
チェコ鉄道のレンタサイクル施設は、通常4月1日から10月31日まで営業しています。一部の施設に限り、通年営業しているところもあるとのこと。
レンタサイクルのやり方(自転車の借り方)
基本的には、チェコ鉄道の駅のうち、レンタサイクル施設のあるところへ行き、窓口で自転車を借りたい旨を伝えればOKです。予約なしでも在庫があればその場で借りられます(予約して取り置いてもらうことができるのかは不明)。
私は最初、駅に隣接して(駅の外側に)レンタサイクルの建物か何かがあると思っていて、きょろきょろ探したのですが、見当たらず……。
インフォメーションカウンターに聞きにいったところ、なんと、そこがレンタサイクルの受付所でした。(CD Bikeと張り紙が!)
自転車を借りるには、パスポートなどの身分証明書を提示し(グループの場合は1名が提示すればOK)、返却などのルールが書かれた誓約書にサインをし、デポジットとレンタル料を支払います。ちなみに、どちらも現金払いのみです(カード不可)。
ちなみにデポジットは1名1,000コルナ(約5,000円)、2名~5名までのグループが2,000コルナ(約10,000円)で、レンタサイクル代は5時間で108コルナ(約540円)でした。借りる時間によって料金は多少変わりますが、そう高くはありません。
(デポジット=預り金のこと。問題なく自転車を時間内に返却すれば、全額戻ってきます。しかし金額がけっこうするので、多めに現金を用意しておく必要あり。)
自転車が置かれているのは駅のホームの倉庫のようなところでした。そりゃ、いくら駅前をきょろきょろしても見つからないわけです。
こちらがレンタサイクル用の自転車。けっこう本格的なサイクリング仕様です!
駅により品揃えが異なるかもしれませんが、この駅では1タイプ1サイズのみでした。身長162cmの私がサドルを一番下にしてようやく足が地面に着くくらいだったので、背の低い方だとちょっと厳しいかもしれません。
行ってらっしゃーい、と手を振ってくれるスタッフのおじさん。しかしココ、本当に倉庫みたいですね。返却の際は、自分でこの場所に自転車を戻す必要があります。
なお、すべてのチェコ鉄道の駅にレンタサイクル施設があるわけではありません。
自分の利用する予定の駅にレンタサイクルがあるかどうかは、チェコ国鉄の駅情報ページで駅名を入力し、「Display」をクリックすると、その駅の情報(設備やサービス)がずらっと表示されます。
上画像のような自転車アイコンとBicycle Rentals(自転車レンタル)の記載があれば、その駅はレンタサイクルのサービスを提供している駅だということになります。営業時間も確認しておきましょう。
もう一点、サイクリングをするときは、スーツケースやバックパックなどの大きな荷物があると邪魔になるので、駅で預けることになると思います。駅にロッカー(Self-Service Storage Lockers)や預かり所(Left Luggage Storage)があるかも確認しておくのがおすすめです。
(余談ですが、私たちがレンタサイクルをした駅ではスーツケースを預けられるはずだったのですが、まさかの工事中で預かり所が営業しておらず、なんとか駅員さんに頼み込んで、倉庫に置かせてもらいました。^^;)
サイクリング in ブジェツラフ(チェコ南東部)
今回はオーストリア・スロヴァキア国境に近い南モラヴィア地方の町、ブジェツラフ(Břeclav)でサイクリングを楽しんできました。
地図上の太い線が国境を表しています。本当に三か国の接する国境に近いですね。
ブジェツラフからは、世界遺産として登録されているレドニツェ城やヴァルチツェ城へも自転車で行けます。サイクリング好きにはたまりませんね。
自転車にまたがって、レッツゴー! 風を切って緑の小径をサイクリングするのは、とっても気持ちが良いです。
森を抜けてしばらく走ると・・・
広い草原に出ました。ここはポハンスコ(Pohansko)という、チェコでも最も重要な遺跡のひとつがある場所で、9世紀ころの住居跡を見ることができます。
静岡県出身の私はこれを見て登呂遺跡を思い出してしまいました。(伝わるかな?)
草原の反対側に、不思議なかたちの木を発見!
自転車を止めて近づいてみました。いっしょにサイクリングをしたUKOARAちゃん(@Yu_koara)がこれは”宿り木(ヤドリギ)”だと教えてくれました。ヨーロッパの森などで見かけるけれど、こんなかたちをしたものはなかなか見ないとのこと。
クリスマスイブにヤドリギの下でキスをする……というお話はクリスマスキャロルで読んだことがありましたが、まさかこれが宿り木だとは! サイクリングのおかげで珍しいものをみることができました。
そのまま進むと、再構築されたポハンスコ・ハンティング・ロッジ(Pohansko hunting lodge)に辿り着きました。ここにはその昔ハンティングのためのシャトーがあったようです。
(※余談ですが、英語でお城はCastleまたはChateauと言いますが、Catsleは要塞の役割を持つ軍事的なお城、Chateauは邸宅としてのお城を指すそうです。)
私たち以外にもサイクリストたちを何人か見かけました。
このロッジでは、セラミック、馬術機器、武器、宝石などのモラヴィア王国の工芸品を見ることができるそうですが、残念ながらこの日は月曜日で、休館していました。見てみたかったなあ!
ロッジが休館なのでカフェも売店もトイレも閉まっていたのですが、庭木の手入れをしていた人に声をかけると、売店を開けてくれ、アイスクリームを買うことができました。サイクリングの後のアイス、とっても美味しかったです。^^
その後は来た道を戻り、ブジェツラフ駅周辺へ。森や草原でのサイクリングもいいけれど、街中でも自転車があれば、行動範囲がぐっと広がります。
自転車を止め、街中のおしゃれなカフェで少し休憩。
美味しいキウイ&ヨーグルトスムージーをいただきました。マイペースに気の向いたところに立ち寄れるのもサイクリングの良いところ。
噴水のある公園でパシャリ。すっかりローカル気分です。
たっぷりサイクリングを楽しんだあとは、自転車を借りた駅へ返しに戻りました。
スタッフさんが自転車に破損などがないかを確認し、問題なければ返却完了です。インフォメーションカウンターに行って、デポジットを返却してもらいます。
5時間ほどではありましたが、レンタサイクルをしたことで、自転車がなければいけないであろう場所に行けて、風を感じたり、不思議な形の木を見つけたり、気ままに休憩したりしながら、自然に触れる体験ができました。
チェコへ旅行する機会があれば、鉄道駅でレンタサイクルをし、ローカルに混じってサイクリングを楽しんでみるのも良いかもしれません。
(あ、チェコは右側通行で日本とは逆なので、その点だけはご注意を。)
【追記】サイクリングをする場所によってはWi-Fiが弱くなってしまう可能性があるので、紙のサイクリングマップがあるとベターだと思います。
レンタサイクルをする駅でサイクリングマップをもらえるといいなと思っていたのですが、今回利用した駅のカウンターにはマップはありませんでした。
上写真のような広域マップはあるものの、これを頼りにサイクリングは難しそう。
(このブジェツラフ駅の場合は、駅から2kmほどのところにツーリストインフォメーションがあるらしく、「そこへ行けばもらえるかも」と駅員さんが言っていました。しかし、時間が惜しかったので、Googleマップを頼りにサイクリングをしました。)
駅によってはサイクリングマップがあるかもしれませんので、駅員さんに聞いてみてください。