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チェコのフルディム(Chrudim)でマリオネットミュージアムとバロック彫刻博物館を見学し、レストランで昼食を食べた後は、東ボヘミア地方・パルドゥビツェ州の州都であるパルドゥビツェ(Pardubice)へ移動しました。
もくじ
チェコのパルドゥツェ
パルドゥビツェ(Pardubice)は広大なポラブスカー平野にある産業都市で、1340年頃に建設されたと言われています。首都プラハからは電車で1時間ほど(約104km)と近く、日帰りでも十分アクセス可能です。
同じ東ボヘミア地方のフラデツ・クラーロヴェーやフルディムへ行くには、基本的にパルドゥビツェで電車を乗り換えます。(Pardubice hl.n.が主要駅なので。)
パルドゥビツェは毎年秋に開催されるヨーロッパで最もタフと言われる競馬レース「ヴェルカー・パルドゥビツカー」や、ジンジャーブレッド作りで有名な町でもあります。馬とジンジャーブレッドはパルドゥビツェのアイコンともいえる存在。
今回は半日かけて、パルドゥビツェの有名なジンジャーブレッドショップ、旧市街中心部、パルドゥビツェ城を観光してきました。
パルドゥビツェのジンジャーブレッド
多くのチェコ人がパルドゥビツェの名前を聞いたらジンジャーブレッドを連想するというほど、パルドゥビツェのジンジャーブレッドは有名です。
初期(19世紀)は蜂蜜・小麦粉・胡椒のみで作られていたというジンジャーブレッドですが、年月とともにレシピがどんどん改良され、おいしいジンジャーブレッドが作られるようになりました。それらの秘密のレシピは、第一次世界大戦を越えて現在に伝わっているそうです。
パルドゥビツェのジンジャーブレッドはチェコ国内のみならず、海外にも輸出されており、市内にはたくさんのジンジャーブレッドショップがあります。今回はその中のひとつ、PARDUBICKÝ PERNÍK PAVEL JANOŠ(ヤノシュのジンジャーブレッド店)を訪ねました。
このお店のオーナーのパヴェル・ヤノシュさん。ここパルドゥビツェで100年以上に渡ってジンジャーブレッドを作り続けている一族の子孫で、ご自身も様々な賞を受賞している職人だそうです。
ヤノシュさんのお店のジンジャーブレッドは先祖から伝わる伝統的な製法を守って作られています。材料は、小麦粉、卵、スパイス、蜂蜜、そしてアプリコットジャム。(材料は秘密ではなく、分量と手順が秘密とのこと。)
決して広い店内ではありませんが、美しいデコレーションを施されたジンジャーブレッドがいくつも並んでいます。上写真はパルドゥビツェと書かれたお菓子の家。
大きさはこのくらいです。ジンジャーブレッドは、ジンジャークッキーとは異なり、少し柔らかいので、持つのもドキドキしました。
パルドゥビツェのシンボルでもある馬の絵柄のジンジャーブレッド。
雪のようなクリスマス用デコレーションを施されたジンジャーブレッドハウス。
こちらの「60」のジンジャーブレッドは、お客さんが家族の60歳の誕生日祝いに注文した商品だとか(受け取りを待って店舗に置かれていた)。ちなみに、この大きさで約2,000コルナ(1万円ちょっと)と言っていました。
もう少し小さいものなら500コルナ(2,500円ちょっと)からオーダーできるそうで、相手の名前を入れて、プレゼント・お祝いなどによく使われるとのこと。
今回は特別にジンジャーブレッドにアイシング(粉砂糖から作られる甘いクリーム状のペースト)でデコレーションを体験させてもらいました。
しかし、なかなかお手本のように上手にはできず……。けっこう難しいです、これ。
「なかなか上手じゃないか! クリスマスシーズンが近づくとお店は大忙しだから、バイトに来ないかい?」などとお愛想を言ってもらい、気を良くする私。
ちなみに作ったジンジャーブレッドはお土産にいただき、後で食べてみたのですが、思っていたほど甘すぎることなく、生姜の風味もほどよく、美味しかったです。
今回のデコレーション体験は取材用にさせてもらったもので、通常は行っていませんが、過去に日本人の団体のデコレーション体験を受け入れたことがある、とも話していました。ショップではいろいろなサイズ・デザインのジンジャーブレッドを販売しているので、日本へのお土産に買って帰るのも良さそうです。
チェコの国民的人気キャラクター「クルテク」のジンジャーブレッドもありました♪
ヤノシュのジンジャーブレッドショップ店
店名 PARDUBICKÝ PERNÍK PAVEL JANOŠ
住所 Věry Junkové 306 Pardubice Czech Republic
電話 466 261 167
パルドゥビツェ旧市街 ペルシュティーンスケー広場
ジンジャーブレッドショップを後にして、パルドゥビツェの旧市街へ。パルドゥビツェは近代的な産業都市でありながら、石畳の旧市街(保全地区)が残っています。
上写真はグリーンゲート(Green Gate)と呼ばれる高さ60メートル時計塔です。
この時計塔の下のゲートを通った内側が、旧市街(保全地区)。
保全地区の中心には、市庁舎などルネサンス様式の建物に囲まれたペルシュティーンスケー広場(Pernštýnské náměstí)があります。
ペルシュティーンスケー広場の真ん中にある聖人たちの像。
広場を取り囲む建物はかわいい色合いで、優美な装飾が施されたものが目を引きます。レストランやカフェになっているところも多かったです。
雰囲気のある街角のカフェ。
こちらの猫の看板のカフェにも惹かれました。
パルドゥビツェ城館
パルドゥビツェ旧市街から石畳の道を歩いて、パルドゥビツェ城館へ。
パルドゥビツェ城館は15~16世紀にできたルネサンス様式の城館で、館内にはチェコの最古のルネサンス様式の壁画と東ボヘミア美術館と東ボヘミア博物館が入っています。演劇、コンサートなどが開催されるイベント会場にもなっているそうです。
外壁はリトミシュル城のズグラッフィートみたい。ただし、リトミシュル城のものとは異なり、すべてが同じ絵柄です。(ガイドさん曰く、リトミシュル城のズグラッフィートは全部図柄が違うからこそ、世界遺産に登録されている。」とのこと。)
(※ズグラッフィートというのは、お城の外壁全体に施されているこの模様のこと。黒い漆喰の上に白い漆喰を塗り、模様を削り出す技法で作られています。)
城館の内部。ルネサンス様式の壁画は部分的に残っているところがある、という状態です。
天井や窓際のアーチの装飾も見事!
厳かな雰囲気の漂う小部屋。
15~16世紀に生きた人々もこの窓辺からお城の外を眺めたのかもしれません。
祭壇のある教会のような広間。こちらも優美な装飾に思わず見とれてしまいます。
パルドゥビツェ城館は規模としては小さいのですが、古い建築や壁画(ルネッサンス様式)が好きなら、きっと楽しめることでしょう。城館の周りには川沿いの遊歩道や公園もあり、お天気が良ければ散策をするのもおすすめです。
ペルシュティーンスケー広場で夕食
パルドゥビツェ城館の観光と周辺の散策を楽しんだ後は、旧市街の中心にあるペルシュティーンスケー広場へ再び足を運んで、BOHEMEというレストランのテラス席で広場を眺めながら夕食をいただきました。この広場には飲食店がたくさんあるので、ここへ来ればお茶も食事も困ることはありません。
私はボヘミア地方のビールを飲みつつ、ビーフタルタルを。こんがり焼いた薄切りパンににんにくをこすりつけて、その上にたっぷりとタルタルステーキをのっけて齧りつくのですが、これがビールによく合うこと!
150g Tatar steak with 6pcs of roasted bread 189コルナ(1,000円弱)
ビールは0.3Lが19コルナ(約100円)、0.5Lが29コルナ(約150円)~で、コーラは0.33Lが40コルナ(約200円)なので、ソフトドリンクよりビールのほうが安いです。チェコの一人当たりのビール消費量が世界一の理由は、ビールのおいしさもさることながら、安さにも理由がありそうですね。
店名 Bohémská hospoda
住所 Pernštýnské nám. 4, 530 02 Pardubice I-Staré Město, Czech Republic
電話 +420 776 694 560
以上、チェコのパルドヴィツェの観光おすすめスポット、ジンジャーブレッドストアと旧市街広場、パルドゥビツェ城を紹介しました。
パルドゥビツェ(Pardubice)は東ボヘミア地方の観光の拠点となる町なので、パルドゥビツェに宿を取り、周辺の都市(フラデツ・クラーロヴェーやフルディム)をまわるのがおすすめです。
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