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フィンランドの首都ヘルシンキから、車でシウンティオ、フィスカルスに立ち寄りつつ、フィンランド南部ウーシマー県にあるフィンランド最南端のまち、ハンコ(Hanko)までやってきました。
ヘルシンキ→シウンティオ→フィスカルス→ハンコの位置関係とルートはこんな感じ。
シウンティオ、フィスカルスあたりまでならヘルシンキから日帰りでも行けるのですが、ハンコまで行くとなると一泊したほうがいいかな、という距離です。
もくじ
給水塔から見るフィンランド最南端のまちハンコ
ハンコは、19世紀ロシアの自治領だったときに発達したまち。当時作られたハンコカジノと呼ばれる保養施設には、フィンランド初の健康目的のスパが併設され、たくさんの人々が訪れて長期滞在を楽しんだといいます。
その後、ソ連に占拠された2年ほどの期間を経て、1943年に再建。現在のハンコは人口1万人に満たない小さなまちですが、美しい7つの海岸や、緑の木々に囲まれた小径、点在するヴィラなどがあり、夏のリゾート地として人気。
写真は、ハンコのランドマークである給水塔です。
こちらの給水塔にはエレベーターがついており、上まで上がることができます。
高さ48mの給水塔からの眺めは最高! バルト海の向こうにエストニアとスウェーデンが見えます。
自分のいるところが、バルト海を取り囲む陸地の先端なのだな、ということが実感できる眺め。
ハンコのまち歩き
給水塔を降りた後は、現地ガイドさんのお話を聞きながら、ハンコのまちを散策。
こちらの公園の花壇には白と青(青紫?)のお花が植えられていますが、これはフィンランド独立100周年を記念した、国旗カラーの花壇なのだそう。
海岸に設置されていた相合傘のようなかたちのものは、マインストン、あるいはミッドサマーストンと呼ばれるスウェーデンの飾り。フィンランド語の名前はないそうです。
ハンコカジノと呼ばれる保養施設。現在は保養施設としての営業はしていません。
その昔、保養のために長期滞在する人の多かったハンコには、海の近くの大通り沿いに約80軒のヴィラが並んでいます。現在は4つのヴィラが宿泊施設として使われているそう。
ハンコのブティックホテル「ホテルレガッタ」
今回私たちは、ハンコの中心地にある「ホテルレガッタ」に泊まりました。客室数48のこじんまりとしたブティックホテルです。
もともとはフィンランドの著名な建築家Lars Sonckが1898年に設計した建物でしたが、これを2013年にリノベーションし、ホテルとしての営業を始めたとのこと。
私が泊まったコンフォートルームは、やや狭めですが、シンプルなインテリアで落ち着くお部屋でした。シングルベッドが2つ並べて置かれているので、くっつけたままでも、離しても使えます。(カップルでもお友達同士でもOK)
ライティングデスク、チェア、卓上ライト、薄型液晶テレビが設置されており、バスルームはトイレと洗面台、シャワーブースのみ(バスタブはありません)。
ホテルレガッタの宿泊者は、歩いてすぐのところにある、2017年4月にオープンしたばかりの施設「レガッタスパ」を利用することができます。
間近に海を眺めながら入ることができるスパは、まるでプールと海がつながっているような贅沢なロケーション。私たちは今回施設見学のみでしたが、こんなところでゆっくりできたら気持ちいいだろうな~とうっとりしちゃいました。
なお、こちらのスパは6月~8月の夏期にはホテルレガッタの宿泊者と株主のみが利用できますが、9月~5月は宿泊者以外も利用可能で、1回の利用料は、ホテルレガッタの宿泊者は15ユーロ、宿泊者以外は20ユーロとのこと。
【施設詳細】
名称 Hotel Regatta
住所 Torikatu 2 Hanko Finland 10900
電話 +358 19 248 6491
公式サイト https://www.hotelregatta.fi/en
ハンコのレストラン・オリゴ
ハンコは、夏のリゾート地という性質上、夏期のみ営業するレストランやカフェ、ショップも少なくありません。
今回私たちが訪れた「レストランオリゴ(Restaurant Origo)は、ハンコで通年営業している数少ないレストランのひとつ。東港のすぐ近くにある、1897年に作られた古い倉庫を改築し、2001年から営業を続けているレストランです。
こちらのレストランでは、シーフードブッフェ(夏期のみ)やビーフペッパーステーキが人気ですが、ジビエメニューも食べることができます。
今回のディナーは、ジンジャーパンプキンスープ、野鴨のロースト、シーバックソーンのピュレがかかったプティング。
私は初めて野鴨を食べたのですが、中心部分にほんのり赤みが残る野鴨の肉は、血の匂いを感じる野趣あふれる味わいで、好き嫌いが分かれそうな印象。正直私は苦手でしたが、レバーや生肉が好きな人は口に合うのではないかと思います。
でも、古い倉庫を改装した店内はどこか隠れ家のような雰囲気があってすてきでしたし、地元の人も多く賑わっている印象を受けました。通年営業なので、ハンコで食事をするなら候補のひとつにどうぞ。
【施設詳細】
名称 RESTAURANT ORIGO
住所 Satamakatu 7, 10900 Hanko, Finland
電話 +358(0) – 19 248 5023
営業時間 通年12:00 – 22:00
公式サイト http://www.restaurant-origo.com/?lang=en
レストランオリゴ正面の港。この写真は21時ころに撮影したものですが、フィンランドの夏は、白夜の影響で夜21時を過ぎても真っ暗にはならないので、ゆっくりディナーを楽しんだ後も景色を眺めながらホテルに帰ることができます。
レストランオリゴからホテルレガッタまでは徒歩数分の距離でした。
ハンコのネイチャーウォーク
ホテルレガッタで一泊した翌朝は、現地ガイドさんといっしょにハンコの森でネイチャーウォーキング! 紺色のワンピースに白のジャケットは、フィンランドの国旗の色を意識されているのかも。
フィンランドでは、看板や標識などは、フィンランド語とスウェーデン語が併記されていることが多いです。(英語併記はあったり、なかったり。)
こちらの看板には「恋人の小径(愛の小径?)」と書かれているそうです。
緑いっぱいの森の小径を歩いていきます。すごく静かで、なんだか不思議な心地よさ。
枝を覆う苔も美しく、いかにも北欧の森といった雰囲気です
森を抜けたところにある岩場で、深呼吸をしたり、軽く体を動かしたりしました。こんなところで朝ヨガとかしたら気持ちいいだろうな~!
フィンランドでも「マインドフルネス」の考え方が広まりつつあるそうですが、ハンコのように森と海が近く、静かで自然豊かな環境の中なら、「いまここにある自分」に意識を向けやすいのかもしれません。
忙しいと目に入りにくい道端の小さな花の美しさに気づくことができたり。ストレスが多い生活を送っている方に、フィンランドのネイチャーウォーキング、おすすめですよ。
ハンコの森でネイチャーウォーキングを楽しんでリフレッシュしたあとは、ハンコカジノの裏手にある現地のリフォーム会社さんのオフィスに立ち寄り、ベリーのジェリーをのせたパンとブラックカラントのシロップのお湯割りをいただきました。
フィンランドって、ちょっとしたおやつも、いちいち盛り付けがかわいくてフォトジェニック! 写真好きな方はあちこちでシャッターを切りたくなってしまうこと請け合いです。
今回紹介したフィンランドの最南端のまちハンコは、ヘルシンキからは電車なら乗り換えを含めて片道約1時間40分、バスなら片道2時間の距離。
がんばれば日帰りもできなくはないですが、公共交通機関は本数も少ないので、せっかくならハンコで一泊して、自然豊かな環境でのんびり過ごしてみることをおすすめします。
そしてやっぱり、ハンコを訪れるなら夏が良さそうです。
続きの記事はこちら→ フィンランド南岸部のタンミサーリ旧市街を散策し、中世と現代が混在するラーセポリ城址へ
提供:CAITOプロジェクト
※現地滞在費、飲食費、アクティビティ費、移動費等を提供していただきました。